長編4(ブック)

□第三百六十九話
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ドーム内 「ライブフロア」—

「何て事だ!!
 “お庭番衆”と“見廻り組”の隊長達が
 ほとんどやられちまった!!!」
「大黒さん!! 風影様ァ!!!」
「ホテイ総長!!!」

「それが伝説の侠客の力か………!!」

アプー「「氷鬼」に耐えて……
 “力”だけ利用しやがった!!」

ドレーク「「ワノ国」が
 恐れられてきた理由が少しわかった……」

全員がヒョウ五郎の力に恐れおののいていた。

「「ヒョウ五郎親分!!!」」
「うお〜〜ん!!」

泣く侍。
その真ん中にはヒョウ五郎が座っていた。

ヒョウ「ぐずぐずするな 弥太っぺ!!
 頭を空にしろ!!!」
「……………!!」
ヒョウ「おれが鬼になっちまったら ガルルル……!!」
「わかってやすよ!!!
 ちょっと待ってくれ!!
 ——もうやりやす!! 今やりやす……!!」

弥太っぺと呼ばれた侍は
泣いていた。
溢れる涙を止める事が出来ずにいた。

「弥太っぺ親分!!」
「うぅ………!!
 当たり前だよ…!!
 あちきらには……!!
 親同然のお人……!!」

親分衆も涙を止められずにいた。

ヒョウ「グオオオォォ 早くやれ 綱ゴロー!!
 こっちも限界だ!!
 命ならもう助からねェ!!
 ……おめェらをガルル……!!
 傷つけさせるな!!」
「…………」

「大政の親分〜〜!!!」

二人の親分は刀を構えたまま動けずにいた。

「畜生 何とか間に合わねェのか!?
 たぬきさん 薬はまだか———!!?」
「またこのフロアが!! 人間が!!
 「氷鬼」に浸食されちまう!!」
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