長編(ブック)

□第一話
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もう少しというところで

ルフィはシャンクスによって助けられていた。

海王類も何があったのか

シャンクスと目が合うと逃げていくように海へ潜っていく。

そのすぐあとルフィの鳴き声が村中に響いた。


その泣いた理由は助かったからではなく

シャンクスの左腕が

海王類に食われてしまったからだと知るのに

時間はかからなかった。


『ルフィ!!!』

ルフィ「うわああぁああぁ」


ルフィを抱きしめながらシャンクスを見た。


『シャンクス…ありがとうっ!!!』

シャン「お安い御用だ!」


この赤髪海賊団はわたしにとっても

ルフィにとってもいい存在だった。


いつかこんな風になりたいと…

こんな人間になりたいと思った。


この出来事は己の弱さや海の苛酷さを教えてくれた。


その数日後シャンクス達は

フーシャ村にはもう来ないことを知った。


ルフィ「この船出でもう 
  この町へは帰って来ないって本当!?」

シャン「ああ 随分長い拠点だった 
  ついにお別れだな お前達悲しいだろ?」

『少し静かになっちゃうね』

ルフィ「うん まあ 悲しいけどね 
  もう連れてけなんて言わねえよ!  
  自分でなる事にしたんだ 海賊には」

シャン「どうせ連れてってやんねーよー 
  アリアはどうする?」

『わたしもいいや ルフィの事もあるし』

シャン「そうか…というかルフィ 
  お前なんかが海賊になれるのか!!!」

ルフィ「なる!! 
  おれはいつかこの一味にも負けない仲間を集めて!!
  世界一の財宝をみつけて!!! 
  海賊王になってやる!!!」


この言葉は赤髪海賊団みんなが聞いた。

シャンクスはそれを聞いて―


シャン「ほう…!! 
  おれ達を超えるのか………
  じゃあ…この帽子をお前に預ける」

ルフィ「!」

『シャンクスの麦わら帽子…』

シャン「おれの大切な帽子だ」

ルフィ「……………!!」

シャン「いつかきっと返しに来い 
  立派な海賊になってな」


ルフィはそれを聞きながら涙を流していた。

わたしはルフィの両肩に手を置いて―


『よかったね…ルフィ』

ルフィ「うん…っ…!!」


こうして赤髪海賊団はフーシャ村を出ていった。


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