ワンピースパーティ(ブック)

□第九話
2ページ/12ページ

“逆襲のトラファルガー”———

夜遅く 
サニー号は穏やかな海の上でゆっくり進んでいた。
そのサニー号の甲板に樽と入れ違いにローが乗ってきた。

その顔は何かを企んでいる顔だった。

さてそんなローの訪れに気づいた者が一人——

『ん?』

アリアはその日も眠れず
展望デッキで空を眺めている最中だった。

『ロー……?』

少し様子を見るために
あえて声はかけなかった。

小さな足音と波の音だけが甲板に響く。

舵の所にはルフィが幸せそうに寝ており
その後ろにはゾロが寝ていた。
しかしローはそのゾロの顔を見て驚いた。

顔には様々な落書きが施されており
「ねてません おきてます」と
書かれた紙が胸元に張られていた。

男部屋ではウソップ、ブルックが
チョッパーは医務室で勉強をしながら
女子部屋はロビンとナミ、
サンジはアクアリウムバーで、
フランキーは自身の工場で寝ていた。

彼らが寝ているのを確認したローは
ニヤリと笑い———

ロー「“シャンブルズ”」

彼らの中身を入れ替えてしまった。

『あら……』

途端にルフィの足によって舵が動かされてしまい
船が大きく揺れた。
だが彼らは起きない。

ロー「…………………」

ローは律儀に舵を戻して船から降りた。

『………したい事は何となくわかったけど……
 明日が心配ね……』

アリアは再び空を眺め始めた。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ