長編4(ブック)

□第三百二十八話
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質屋——

「10年前の質物かい?
 「屋敷図」?
 しかしそんなのめったに扱わねェから……
 アレの事かな——……」
フラン「え!? あるのか!?」
「いやまあ 当然流れちまってんだが
 誰が買ってったかなー
 あんなもん
 あーそうだ
 勉強するって長屋のクマ五郎だ!
 間違ェねェ」
フラン「誰!?」

フランキーは居場所を突き止め

「「屋敷図」?
 あー確かに昔持ってたが……
 店賃(タナチン)溜めちまって大家に持ってかれたよ
 幸ベエさんに!」
フラン「誰!?」

次は大家さんの所へ

「「屋敷図」か
 アリャいい物だったんで
 お気に入りの芸者にあげちまったよ
 きせ川ちゃん! 知ってるか?」
フラン「知らねェよ!!」

その芸者を探し出し

「よくわからず鍋敷きにしてたの
 そしたら時ジローさんが……」
フラン「時ジロー!!」

フランキーは街中走り回る。

フラン「ハァ ハァ」

そして時ジローを見つけ

「持っていました!
 ——だけど
 らくださんが高く売れるって持ってちゃって!」
フラン「らくだ————!!」

再び走り回る。

フラン「ゼェ…ゼェ…!!
 え? らくだ? 動物!?」

らくだを見つけると――
大きな男だった。

「らくだはおれよ!!
 あの図面で ひでェ目にあったぜ
 どこぞの男に奪われたんだ!
 顔を隠してやがって!
 「九里」から来たって話をしてたな」
フラン「九里!?」

フランキーはここで情報が切れてしまい
錦えもんに連絡をとった。
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