長編4(ブック)

□第三百二十一話
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そして後ろから彼らが現れる。

ゾロ「おい!! そこの奴ら!!
 道を空けろ——!!」
菊「すいません 通ります!1
 急いでいますのでっ!!」

ロー「!?」

宝船は体がバラバラになった部下達を引き
ホーキンスは避ける。

「追え!! 食糧泥棒だァ————!!」

追いかけて来る者達。

ローはというと

ロー「てめェ!!」
ゾロ「おう トラ男」

宝船に乗っていて
ゾロへ掴みかかっていた。

ロー「「騒ぎを起こさねェ」とあれ程誓ったよな!!
 指名手配になった上に
 ジャックを呼び寄せる様なマネしやがって!」
ゾロ「………………」
ロー「お前は「花の都」の浪人担当だろうが!!
 なぜ この「九里」にいる!!」
菊「え……誰!? 大丈夫ですか!?
 ゾロ十郎さんっ!!
 もう町を出ます!!」
ゾロ「よし 「おこぼれ町」でブチまけろ!!」

宝船は「博羅町」を出て
「おこぼれ町」へとやって来る。

泣いていた子供は泣き止み
笑顔を浮かべ
大人も家から出てそれを見た。
そして周りに知らせて町民達は喜んだ——。

「「食料だァ〜〜〜〜〜〜!!」」
「「「宝船」〜〜〜!?」」
「なぜ!?」
「どうして!?」
「いいの!!?」

子供は食べた事のない食べ物を食べ
大人は泣きながら食糧を配布していた。

そこにギフターズがやって来た——……。

「やいやい 待てお前らァ!!
 それはまだ“おこぼれ”ではないぞ!!
 おい聞けい!!」

だがそんな声も届かない。
そんな彼らの上に

「ん?」
ルフィ「水だァ〜〜〜!!
 毒なし!! タダでもってけ〜〜〜!!」
「ぐえ——!!」

大きな樽に大量に入った水が
「おこぼれ町」へ運ばれた。
ルフィのおかげで。

ルフィ「おれはルフィ太郎!!
 誰かに聞かれたらそう言え!!」
「「お水〜〜〜!!?」」
「「ルフィ太郎さん!! ありがとう〜〜〜!!」」
「何年振りだ こんな量の飲み水……!!」

拝む者も現れるくらい
ルフィは感謝された。

ルフィ「あれ!? トラ男〜〜〜!!
 久しぶりだな〜〜〜〜〜〜!!」
ロー「…………」
ルフィ「アリアも会いたがってたんだけど
 逸れちまってよ〜〜〜」
ロー「それはいい
 それより麦わら屋……
「ワノ国」への反乱だぞ これは……」

ローは遠くからそれを見ながら
ルフィへ言った。
だが——

玉「りんご♪」

りんごを一つ手に取ったお玉を見ながら
ルフィはこう答えた。

ルフィ「これはおれにメシをくれた玉への恩返し
 その始まりだ!!」

そう言うとルフィは宝船の方へと走って行く。

ルフィ「おい!! 肉はおれにもよこせ お前ら!!」

「「…………」」

ローとゾロはその姿に呆れていた。
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