長編4(ブック)

□第三百五話
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キャロット「チョニキ! みんな——!!
 私にやらせて!
 きっと役に立てるよ!」
「「「!?」」」
キャロット「今夜は満月だから!!」
『え?』
ジンベエ「——まさか“スローン”に
 お前さん訓練はしてあるのか!?」
キャロット「大丈夫! ペドロに鍛えて貰った!
 ペドロならここで言った筈
 「おれに任せろ」って!!
 私これでも「銃士隊」だよ!」

キャロットは帽子を取り
月を見る。
戦う為に——!!

するとしっぽは流れるように毛が伸び
髪もしっぽに匹敵するほどの長さを持ち
爪は伸び 今までのキャロットとは別人の様な姿へと変貌した。

ペロスペロ「!」
「「「「!!?」」」」

これには全員が驚いて
じっと見つめていた。

チョッパ「キャロット!!?
 ………髪まで真っ白!!
 目も赤いし……別人みたいだ!!」
ジンベエ「何と神秘的……」
ナミ「——これって……」
ブルック「………!?」
『これが“スーロン”……
 ミンク族の真の姿……!』
ナミ「ミンク族の……“真の姿”………!!」

ダイフクの船では——

「マズイですダイフク様……!!
 今夜は満月……!!
 敵のミンク族の娘が……“月の獅子(スーロン)”に!!」

するとキャロットは
猛スピードでダイフクの船へと飛んでいく。

チョッパ「!! 海に落ちる!!」

ダイフク「ペドロは確か 幻の都
 「ゾウ」の出身
 あいつも同郷って事か……!?」

落ちると思われたキャロットは
フワッと浮き船に近づく。

「来るぞ!! 撃ち落とせ!!」
「油断するな “ゾウの戦士”だ!!
 別格だぞ!!」

だが銃弾に臆することなく
キャロットは船に乗る。

「「!?」」
「え……」

「「ギャアアア!!!」」

そしてエレクトロで船員のほとんどが倒れる。

ナミ「ねー何が起きてんの!? チョッパー」
チョッパ「…………」
『キャロットが……船員をほとんど倒しちゃった……』

チョッパーは口を大きく開けて驚いていた。

ダイフク「小娘が!! 艦隊全ての兵と戦い
 船を止める気か!?
 その間に貴様らの船は沈没だ!! 無駄な抵抗は……」

だがそこで言葉が止まる。

キャロットの手には——

「!!? 舵輪!!?」
「舵輪を壊されましたァ〜〜〜〜〜〜!!」
「やべー!! どこ行くんだ この船——!!」
「あの娘ェ!!」

キャロットはニコッと笑っていた。

ダイフク「おのれ子ウサギィ〜〜〜〜〜〜!!
 行くぞ!! “魔人”」
「お呼びですか ご主人様〜〜〜〜〜〜!!
 目にものをォ〜〜〜
 見せてくれるァァ〜〜〜!!!」

魔人は持っていた武器を
キャロットに向けて振るうが
すべて避けられ
なんならタルト船を斬っていった。

「おやめに———!! ダイフク様ァ〜〜〜〜〜〜!!」

ダイフクはそんな事気にしない。
キャロットしか見ていない。

ダイフク「あいつめ!! また舵輪を!!
 おのれ〜〜〜〜〜〜い!!」

キャロットは再び笑う。
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