短編(ブック)

□デートは大事 後編
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そのまま二人は船へと戻って
残りはローの部屋で過ごす事に。

『結局ここでゆっくりするのがいい』
ロー「人が多くなってきたからな」
『ほんと……』

ローは椅子へ
アリアは机に座っていた。
部屋でゆっくりしていれば
そろそろアリアはサニー号へ戻らねばならない時間になっていた。
離れがたい雰囲気の二人は手だけは離せなかった。

『…………』
ロー「…………」

誰かが来てくれれば
一思いに離せるのにと考えていたのに
こういう時に限って誰も入る事はない。

『………そろそろ行かなきゃ…』
ロー「ああ」
『もう倒れるまで根詰めちゃだめよ』
ロー「ああ」
『ちゃんと寝てね
 寝れなかったら連絡して』
ロー「する」
『………………』
ロー「………………」

座ったままで
手をつないだまま離れない。

そこでようやくローが立ち上がった。
アリアも立ち上がって荷物を持つ。

二人は部屋を出て
甲板へと続く廊下を歩く。
口は開かない。
開けば引き止めてしまうから。
開けば一緒にいたいと言ってしまうから。

ただ、甲板の扉を開く前に
キスを一回だけした。
それだけだった。

甲板に出て来た二人を
ハートの船員とサニー号からルフィ達が待っていた。

ルフィ「行くぞー!」
ナミ「置いてっちゃうわよー!!」

『うん』

アリアは振り向く事なく
歩いていく。

船員達も何も言わない。
それはローと同じだから。
グッと耐え続ける船員達。

アリアはサニー号へと飛び乗った。

ルフィ「いいのか?」
『うん いい』
ルフィ「アリアが世話になった!!
 また会おうな トラ男〜〜!!」

サニー号はゆっくり動き出す。
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