長編3(ブック)

□第二百二十一話
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町では

—「軍隊だ…こんな夜中に…!!」
—「タンク軍隊長!!」
—タンク「町中のありったけの現金をここへ!!」
—「おい!! どうしちまったんだ!?」
—「こんな事をして国王様が黙っちゃいないぞ!!」
—タンク「国王の命令だ!!」
—「「え!?」」

国民達は何も聞かされぬまま金をむしり取られる事となった。

—タンク「急げ!! 説明する事は出来ない時間もない!!
 ———だたリク王様を信じ……!!
 持ちうる限りの現金をここに出してくれ!!」

だが国民は

—「急にそんな」

慌てる国民達に
スクリーンが映し出される。

—「映像電伝虫……!!」

そこに映し出されたのは

—【ドレスローザ全土へ】

—「「「!?」」」
—「「リク王様っ!!」

—【———突然の頼みであり……!!
 耳を疑う程理不尽な願いである
 理由を聞かず……全国民の全財産
 ありったけの金を!! この私にお貸しいただきたい!!!】

土下座をして願い請うリク王。

—「「!!!」」
—「……王が頭を……」
—「…………!!」
—「しかし なぜ こんな事……!!
 突然に……!!?」

王宮では頭を下げる王を側近は止める。

—「国王様ァ!! 何を土下座など!!
 なりません!! あなたは一国の王ですぞ!!
 お止め下さい 頭をお上げ下さいっ!!!
 この様な痴態を晒しては歴代の王達に合わせる顔がありません!!!
 世界中の笑い者ですぞ!! 今すぐお止めに!!」
—リク「…………
 お願い致します!! 洒落や冗談の類ではない
 証拠に 今ここで手でも足でも切って見せても構わない!!」
—「「「…………!!?」」」

これを聞いていたタンクは本気である事を重々承知していた。
なぜなら
タンクにだけリク王は万が一の時の事を話していた。
ドフラミンゴだけでも王自ら仕留めると
爆弾を身に隠しているのだ。
タンクは何としても金を集めなければと意気込んでいた。

この国王の土下座に動き出す国民達。

—「みんな急げ!! 国王の言う通りに!!
 財産をなげうて!!」
—「あの心優しいリク王が悪意を持ってこんな事する筈がない!!」
—「ただ事じゃない理由があるんだ!!」
—「すぐに金を集めろ!!!」

リク王を信じていた国民。
タンクの目の前にお金が次々と集まっていく。

—タンク「人徳だ……国王の……
 すまん!!! お借りする!!!」

この国は救われるとそう思った。
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