長編2(ブック)

□第百二十三話
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イワ「ここのキャンディ達はみんな元は迷える囚人
 ここへは運よく辿り着いたの 入口は色々あるんだよ
 血の滴る針山の中 猛獣たちの巣の中
 燃え盛る業火の中……死体置き場……
 ——つまりそこを通ってヴァターシ達は様々な物質を調達するわけ
 看守達は誰一人気づかない
 まさか地獄にこんな楽園があるなんてね
 ——でも外の情報はヴァターシ達には筒抜ケラブル
 モニター室にいる映像電伝虫と同じやつが一匹ここにもいてね 
 獄内の情報は全てキャッチしてる
 ゴミ箱から新聞も盗んで来るのでシャバの情報もバッチリ
 史上初の“侵入者”麦わらボーイと
 ヴァナタ達の大奮闘はみんなで楽しませて貰ったわよ
 とっても面白かっタブルッ!!」
2「——ここは一体どこにあるの!? 何でこんなスペースが!?」
イワ「…こんなスペースは勿論 元々はなかっタブル
 大昔に幽閉されてた囚人が“穴掘り”の能力者で
 ——そのキャンディを筆頭に この囚人の楽園を作り上げたと聞いてるわ
 大ォ〜〜きな石に穴を掘ったアリの巣の様な場所よここは……
 フロアで言うと……「LEVEL5」と「LEVEL6」のちょうど中間にあたる部分」
2「ちょっと待って LEVEL6!!? そんな階(フロア)があるのう?!」
イワ「ん〜〜〜〜フフ そうね一般には知られてないけれど……
 あるわよ……本物のヤバイ奴らが入ってる!!
 ——その全員が死刑 もしくは完全終身…!!
 LEVEL6「無間地獄」……残虐も度を越える事件は政府によってもみ消される……!!
 ——または政府にとって不都合な事件もそう
 例えば……ヴァナタ達大暴れしてLEVEL4までたどり着いていたけど…
 ほんの少し前ならば——そう簡単にいかなかったと思うわよ」
2「!?」
イワ「——この獄内に巨大な戦力がもう一人ナブルいたからよ……
 インペルダウン“看守長” “雨のシリュウ”
 ——実力は署長マゼランとほぼ互角……!!
 マゼランの短い勤務時間を考えるなら 厄介なのはむしろシリュウの方ね」
2「マゼランと互角…!!?」
イワ「インペルダウンはその“2枚看板”で鉄壁を誇っていたんだよ
 気の向くままに囚人達を大虐殺するその男を手に負えナブルで
 危険人物として現在幽閉中の階が「LEVEL6」」
2「……そんな事件聞いた事もないっ…!!
 あちしが入る前だとしても」
イワ「海賊の世界では史上最悪の女囚 カタリーナ・デボン
 巨大戦艦 サンファン・ウルフ……
 大酒のバスコ・ショット 聞く者が聞けば震えが止まらない程の海賊達 
 起こした事件が残虐すぎて新聞の記事さえ伏せられた伝説級の面々が
 「LEVEL6」にはいる……!! ヴァナタの元ボスもそこにいるわ
 アレも相当イカレてる」
2「……………!! 0ちゃん!?
 …………クロコダイル!?」
イワ「麦わらボーイとヴァナタ達はアラバスタで敵だったんでしょ
 面白い関係ね」
2「友情に立場は関係ないのよう!!」
イワ「ハッハハー そうね……
 後は七武海では“海峡のジンベエ”」
2「えェ!?」
イワ「——そして麦わらボーイの今回の目的でしょう?
 白ひげ海賊団 2番隊隊長 ポートガス・D・エース!! 
 獄内の通信で聞いたわ 兄弟らしいじゃない」
2「———ええ その人を助ける為に 麦ちゃん
 ここへ来たそうよう」
イワ「ンフフ…! 来て本当に侵入できただけですでに神業…
 ——だけどそれはもう諦めなくちゃねえ……
 兄よりもまず 自分の命……!!
 もう夜の0時を回ったから……エースボーイの処刑は
 今日午後15時……朝の内に「海軍本部」へ連行されると考えると
 ——あとそうね……7・8時間でエースボーイは
インペルダウンから連れ出ッサブられるわね
麦わらボーイの解毒治療は——あと約2日 それでもし助かったとして
体力の回復に3日は寝込む 目覚めた時には全て終わってるわ」
2「その前に…!! 麦ちゃんの体 あの調子で…2日も持つ!!?」
イワ「持たないのが普通!! 持てば奇跡とそういったでしょう?」

これにボン・クレーはしょぼくれて泣き始める。
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