長編2(ブック)

□第百二十二話
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「LEVEL5へ?」
2「ああ その通りだ この罪人達は 極寒の刑に処すのだ!!」

囚人リストを見ながらボン・クレー達はLEVEL5へと入っていく。

しかしそのリストには「エンポリオ・イワンコフ」という名前が消されていた。

2「——この囚人はその……釈放済みだったか?」
「——あァイワンコフ………
 奴なら数年前に例のアレですよ……お忘れですか 副署長」
2「ああ……!! ああそうか アレか!! アレだ!!
 アレってわかるか!? お前言ってみろ!」
「え………囚人の前ですが」
2「いいから言え!!」
「………インペルダウンで時々起こる失踪事件です
 脱獄とは明らかに違う 動けもしないような囚人が……
 何の足跡も残さず忽然と姿を消す
 “鬼の袖引き” 
 あまりに不自然に人が消えてしまうこの事件をみな恐れて……
 “魔界の門”へ引きずり込まれたのだと喩えて
 “鬼の袖引き”と呼んでます」
3「人間が……消える………?」

この話に背筋が凍るバギーと3。
そんな話をしているとLEVEL5の扉の前に辿りつく。

そこは扉も開けていないのにものすごい寒さが二人を襲う。

「着きました “極寒”と“軍隊ウルフ”にお気をつけて
 ———ではいつもの様にお預かりしますので」
2「え? 何??」
「ええ…武器とコートを!! 
 いや…我々にはとてもマネできません!!
 「囚人達に副署長の格を見せつけてやるのだ」と
 極寒地獄をいつも裸でしかも丸腰で行く様は……
 職員一同 尊敬しております!!」
2「……………!!」

これにはボン・クレーは驚き
バギーと3は笑っていたが 次の言葉で2人も驚くことになる。

「——あと 囚人にコートを着せるのも失笑でありますので」
「「!!!」」

3人はコートを脱がされ
極寒地獄へ放り出された。

「——では お気をつけて!!!
 極寒の為電伝虫全般 通じませんので ご注意を!!」

「「「……………!!!」」」

三人は震えながらその場から動くことができない。
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