長編2(ブック)

□第百十七話
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ドミノ「客人は個室でのチャックです ご安心を……」
ハン「…………」
ドミノ「そのマントは外して頂きます
  一番物を隠し易いアイテムですのでここでお預かり致します」
「「!」」
ドミノ「疑うわけではありませんが不審な行動をとられません様に
  インペルダウンの内部にはいたる所に“監視電伝虫”が這い回り
  監視モニターに映像を送り続けています」

壁には電伝虫がこちらを見ていた。

ドミノの手には“海楼石”の手錠が握られていた。

ドミノ「——では まず海楼石の手錠から……」
ルフィ「!」

ハンコックはドミノを見つめながら

ハン「手柔らかに頼む……」
ドミノ「え」

ドキッとした瞬間を狙って
電伝虫とドミノを石に変える。
すぐにルフィはハンコックの服から出て来る。

ルフィ「ぷは! 危ねェ!! 一か八かみえねェくらい
  速く抜け出そうかと思ったけど」
ハン「ルフィ…!! どうやらわらわが送ってやれるのはここまでのようじゃ
  この先は能力も使えず……マントも取られては隠しきれぬ
  ——もっとそなたの力になりたいが……」
ルフィ「何言ってんだよ! おれ一人じゃこんな所まで来る事もできなかったんだ!!
  軍艦が取り囲んでる建物の中にまで入れたらもう充分だ!!」
ハン「ルフィ……ここは人の逃がさぬ為の要塞じゃ…!!
  絶対に“騒ぎ”だけは起こしてはならぬぞ!!
  捕まれば二度と外へ出られなくなる……!!
  そなたは強いが……“暴れない”!!……そう約束してほしい……!!」
ルフィ「よし わかった約束だ!! ほんっっとにありがとう ハンコック!!
  この恩は忘れねェ!! いつか必ず返す!!」
ハン「!!?」

ルフィはハンコックの手を取りそういった。
ハンコックはそんな事気にせず名前をちゃんと呼んでくれたことに胸打たれていた。

ハン「……………!! もはや今生に………くいはなし」
ルフィ「おう! 石化解いていいぞ!! 後はうまくやる!!」
ハン「これが………両想い」

ルフィは天井へと移動する。
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