長編2(ブック)

□第百十七話
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インペルダウンに向かう海軍船は——

「モモンガ中将! 10時の方角 海賊船を発見しました!!」
モモ「誰の船だ…」
「あのマーク 見憶えはありますが……
 ———すぐに調べます」
モモ「その程度の記憶なら特に大物でもあるまい……
  放っておけ この航海は一刻を争う」
「はっ!!」
モモ「こちら モモンガ M(マリン)・C(コード) G-1 00660
  ——これより海流にのる 開門の準備を」

——ルフィとハンコックを乗せた軍艦は
 政府の3つの中枢機関を結ぶ 海軍船用“タライ海流”へと差しかかる——

海軍がみつけた海賊船では——

「……こ…ここまで来てはみたものの……
 これ以上どうする事もできねェよ アルビダ姉さん」
アル「アタシに頼るんじゃないよ!」
「うわー!! あそこ 出た!! 大型海王類!!」
「こ…こっち見るなよ」
アル「ここへ来たいって言ったのはお前達だろ
  高額叩いて“永久指針”まで手に入れて……」
「だ…だけど インペルダウンへ連行されたバギー船長を助けなきゃ!!」

そこにはアルビダとバギーの部下達がいた。
泣きながらそういう部下達にアルビダは——

アル「海をごらん この先は“凪の帯” 怪物達の巣だよ
  ——こんな船でどうにかできると思うのかい?
  ——とはいえ他に航路があるとすりゃあ海軍船用の航路のみ
  海賊船じゃ“正義の門”は開けて貰えやしないしねぇ…」
「そんな〜〜〜 行き着く事もできねェなんて!!」
「このままじゃ……!! バギー船長死刑になっちまうぜ!!」
「前に友達になったエース君と一緒によ!!」
アル「インペルダウンは侵入不可能
  脱獄不可能の世界一の大監獄 いい加減諦めるんだね……
  海賊として“道化のバギー”の運もここで尽きたのさ……」
「そんな事はねェ!! バギー船長は……!!
 こんなとこでくたばる様な男じゃねェ!!」
「そうさ ずっと一途に探し求めたキャプテン・ジョンの
 「財宝島」を探し当てるその日まで!!
 バギー船長について行くんだおれ達ァ!!!」
アル「——じゃ 好きにおし………
  この“ビッグトップ号”はアタシが貰うから
  お前達 小舟(ボート)でお行きよ」
「え——っ!? そんなァ!! これバギー船長の船っすよ!?」
アル「そのバギーがいないじゃないか」
「あー………ホントっすね」
アル「死ぬとわかってる場所へ アタシゃ 行かないよ 船だってもったいない
  お前達は気が済むまで小舟デバギーを追いかけるといい…
  まァ インペルダウンを見る事もなく 死んじまうだろうがね」

すると部下達は

「バギー船長〜〜〜〜〜〜っ!!!
 今まで本当にお世話になりました〜〜〜〜〜〜!!!」
「あなたから受けたこのご恩!! 一生忘れません!!」
「安らかなる処刑を!! さよ〜〜〜なら〜〜〜!!」
「また来世で会いましょ〜〜〜!!」

船はどこかへと進んでいく。
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