長編2(ブック)

□第百十三話
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少しして島へとたどり着く船——

「開門—っ!!! 蛇姫様がお帰りに———!!!」

ハンコックが島に着くと
お祭り騒ぎ———。

「お帰りなさいませ!!」
「お帰りなさい!! 九蛇海賊団!!」

「大収穫よ〜〜〜〜!! ザハハハハハ!!」

「キャー ラン様〜〜〜〜!! デージー様〜〜〜〜!!」

小さな子供まで見に来ていた。

「かっこいいな……!!
 私もいつか海賊団に入るんだ」

これはまだ序の口の賑やかさ…。
さらに盛り上がるのだ——…。

「キャ〜〜〜〜っ!!! ゴルゴン三姉妹!!」
「蛇姫様ぁ〜〜〜〜!!」
「美しさが留まる所を知らない!!」
「マリーゴールド様〜〜〜〜!!」
「サンダーソニア様——!!」

船から降りればこの騒ぎである。

「ご苦労様でした 猿女車(アツメグルマ)のご用意が」
ハン「変わりはないか?」
「えェ 何事も…」
ハン「…………」

ハンコックは周りを見て不思議に思っていた。
しかし城へと戻るために乗り物へ乗った。

船の近くでは——

「すごい収穫量!! 鉄鉱・火薬・お酒に北の作物!!」
「商船二隻と海賊船を一隻落とした
 それにすぐそこで中枢の者達から積み荷を頂いた」

そこに老婆が現れる。

ニョン「ラン 本などはニョイか?」
「ニョン婆様! さっき中枢の者達が新聞をくれたわ はいどうぞ」

アマゾン・リリー「九蛇城」

「お帰りなさいませ!」
「お帰りなさいませ 蛇姫様」
ハン「………エニシダ これはなんじゃ?」

ハンコックは部屋にあったそれを見る。

「あ それは 村の子供達が蛇姫様にと
 一生懸命作った粘土細工でございます
 色も塗ってあって…さぞ苦労したのでしょう
 壊れない様に慎重に城まで運んで来る様は実に幼気(イタイケ)で…」
ハン「そうか わらわを…」

それをハンコックは台座から落として
粘土細工を壊した。

ハン「下手くそな……!! 部屋の外観を損ねる」
「!!! ああっ 蛇姫様っ!!?」
ハン「そんな汚い物を城へ運び込むな!!
  早く捨てて床を掃除しておけ!! それよりエニシダ」
「は…はい!!」
ハン「護国の戦士達が港になかったが」
「……あ それが実は…ジャングルにたいそう凶暴な“猿”が現れまして…
 みなでそれを討伐に!! ご心配なく 直 戻ります
 お出迎えできずすみません」
ハン「“猿”…? まあ よい………」
「お飲み物でも?」
ハン「……白酒を」
「かしこまりました」

ニョン「わしもいっぱい貰おうかね!!!」

ハンコックが落ち着いたころ
ニョン婆が部屋に入って来た。
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