長編2(ブック)

□第百十三話
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ハン「とうとう迎えに来たか 節介な者達じゃ………
  先日の返答は偽りじゃ!! わらわは戦争になどいかぬ!!」

大きな蛇を携えた女
アマゾン・リリー皇帝
九蛇海賊団船長 王下七武海
“女帝”ボア・ハンコック

その右に
ゴルゴン三姉妹 次女
ボア・サンダーソニア

左に
ゴルゴン三姉妹 三女
ボア・マリーゴールド

がモモンガの前に立っていた。

ハン「———だが “七武海”の称号は…剥奪しないでほしい……!!
  ——そしてそなた達の船の積み荷も…全て欲しい」

モモ「!!?………!!
  何をバカな事を!!
  わがままな子女でもあるまいに!!
  そんな理不尽な要求が許されると思っているのか!!」

だがモモンガの後ろでは——

「それ急げ♡」
「なんと美しい方だ♡ 何でもあげたい♡」

と積み荷を持ってきていた。

モモ「なぜ積み荷を運び出すか貴様ら!!
  目を覚ませ!!」
「はっ!! いかん つい言いなりに!!」
モモ「———処刑の日はちょうど一週間後の今日だ!!
  「海軍本部」を有する町“マリンフォード”の広場にて
  “火拳のエース”の命は絶たれる
  ———つまりこの一週間以内に!! “白ひげ”は必ず動く!!
  我々「海軍本部」とて「大将」三名を筆頭に
  全勢力を傾け白ひげを迎え撃つ覚悟!!
  七武海称号の剥奪か招集を受けるか!! ここで選べ!!
  もう刻限は迫っている!!」

ハン「———“七武海”の地位は好きよ 剥奪はいやじゃ…
  しかし「世界政府」は嫌い…命令など聞きとうない
  ———こういうのはどうじゃ…?
  わらわを迎えに来た海兵達は…海で不思議な事故に遭い
  体が“石”になり全滅してしまった……」

モモ「何かする気か!! スキを見せるな!!」
「「九蛇」の海賊船に襲われた船が
 その後人影なく奇妙な石像だけを乗せて
 海で発見されたという話を聞いた事がある…」

モモ「さっきも言ったハズだ
  子女の様なワガママが許されると思うな!!」

サン「フフフフ 姉様の性格は最悪よ
  だけど全て許される」
マリ「ええ…許される理由がある……!!」
ハン「そうよ わらわが美しいから!!」

これに——

「「「キャ———♡ 蛇姫様ぁ〜〜〜〜♡」」」

「「「キャ〜〜〜〜♡」」」

九蛇の船員も海兵達も胸打たれてしまった。

モモ「やめんか貴様らァ!!」

ハン「わらわに見惚れるやましい心が
  そなたの体を硬くする……!!」

モモ「!?」

ハンコックは両手を構える。

ハン「“メロメロ甘風(メロウ)”!!!」

ハートをかたどる両手からは
波動のようなものが出て海兵達へ降り注ぐ。

「キャーハンコッ…………!!」

見惚れていた海兵達はモモンガを残して全員が石へと変わった。
そこには膝をつくモモンガが——…。

モモ「!!!……!!」

ハン「成程…痛みで邪心をもみ消したか 経験値の差じゃな」

モモンガは右手に短刀を刺していた。

ハン「——だが 兵士は無残」

モモ「愚か者共…」

ハンコックは海軍船へ降りる。

ハン「1人になったな」
モモ「“1”と……“0”は違う」

海軍船から積み荷を奪ってハンコック達は去っていく。

ハン「平穏なるアマゾン・リリーへ帰港する!!」
「「「はい!! 蛇姫様!!」」」

モモ「…………ボア・ハンコック!!!
 限界までここで待つ!!
 手ぶらでは帰れん 2日後に再び現れぬ場合…協定決裂だ」

ハン「好きにしろ」

そういって船は島へと戻っていく。
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