長編2(ブック)

□第百六話
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「え!?」
「誰だ あいつ………」

「アプー船長 あいつ……!!
 “東の海”の“海賊狩り”です!!」
アプー「!」

「何道の真ん中歩いてんだ!? 何も知らねェんじゃねェか!?」
「ヤベェぞ あいつ!!」
ベッジ「…………」

ゾロはジュースを飲みながらチャルロスの前に立っていた。

ゾロ「………ん?」

「「「!!!」」」

「…………!?……んな……………」
ゾロ「………? 何だよ 道でも聞きてェのか?」

これにはざわついた周り。

チャルロスはゾロに銃を向けて撃ったが
ゾロにとっては簡単に避けられるものだった。
刀を抜いてチャルロスに切りかかろうとする。

アプー「オイオイ 何する気だあいつ!!
  んな事したら………!!」

その時——
小さな女の子がゾロに飛び掛かって頭を抱える。

ゾロ「………!? ガキ………!?」
「え——ん お兄ちゃーん どうして死んでしまったの!?
 お兄ちゃ——ん!! 天竜人様に逆らったの!?
 それなら死んでも仕方ない!! うえ〜〜〜〜ん」
ゾロ「…………?」

ゾロは理解が追い付かなかった。
動かない様少女に言われて動かずにいた。

チャルロスはその光景を見て

「当たってたかえ………? 一瞬避けられた様に感じたが
 気のせいかえ………まあ 死んだならいいえ……」

そういって去っていった。

少女は元の姿に戻り
ボニーがそこに立っていた。

ゾロ「何でジャマした」
ボニー「ジャマとか言ってんじゃねェよバカ助!!
  てめェ一体どういうつもりだよ!!!
  この島に「大将」呼び寄せる気か!!?」
ゾロ「?」
ボニー「海賊なら海賊同士の暗黙の了解って部分があんだろ!!?
  ウチらにまで迷惑かけんな!!」
ゾロ「トマトジュース……おめェ…あれ?…ガキじゃなかったか?」
ボニー「アタマ大丈夫か!?」
ゾロ「まァ ケガはしてねェ」
ボニー「バーカ!! 中身の話だよォ!! てめーアホだろ」

これには戦々恐々としていた海賊達が胸をなでおろしていた。

「ジュエリー・ボニーのお陰で最悪の事態は避けられましたな……
 あの男は“麦わらの一味”海賊狩りのゾロです」
ベッジ「——あの一味はイカレた連中ばかりと聞いてるが…
  「天竜人」に斬りかかるとは…正気じゃねェ」

ホーキン「救われて当然…奴に今 死相は見えない」

アプー「あの野郎 一瞬ものすげェ殺気 放ったな……
  獣だ ありゃ」

ウルージ「2番手にして「1億2千万」 人に従う様な男には見えないが……
  船長の度量が伺えるな……」

ゾロは撃たれた男を担ぎ上げていた。

ゾロ「おい 病院はどこにある」
ボニー「病院!?」
ゾロ「こいつを連れてく 撃たれてる」
ボニー「は?? 放っとけそんな見ず知らずの男」
「………マリィ………」

ゾロは病院関係者に案内されていく。

ボニー「呆れたぜ……!!
  海賊が人助け!? 聞いた事ねェよ!!」
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