長編2(ブック)

□第百一話
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【——悪い予感が的中したというわけか】
クマ「——そのようで………!!」
【やっとクロコダイルの後任が決まった所だというのに
 また一つ“七武海”に穴を空けるのはマズい】

『……ウソ……気が付かなかった……っ
 そんな…っ』
ウソ「お…おい!! アリア どうした!!!」
ナミ「いた……落ち着いて聞いてよ……!!?
  モリア達との戦いの最中で…言いそびれたんだけど
  この島にはもう一人……!! いたの……!!!
  “七武海”が………!!」
ウソ「!!? 今…何て!!?」
『“七武海”……“暴君”バーソロミュー・くま………』
フラン「な……!!」

【——まだかすかに息はあるのか?】
クマ「さァ……」
【生きてさえいれば…回復を待ち ひとまず“七武海”の続投を願いたい所
 措置についてはその後だ———そう次々落ちて貰っては“七武海”の名が威厳を失う
 この情報は世間に流すべきではない 全く 困った奴らだ】

『…………』

【私の言っている意味はわかるな?
 モリアの敗北に目撃者がいてはならない
  世界政府より特命を下す……!!
  アリアを除く麦わらの一味を含むその島に残る者達全員を抹殺せよ……】
クマ「……た易い」
【では 報告を待っている……ブツッ…】

「え!? 今なんか聞こえたぞ………!!?」
「ま…抹殺って 今………!!」
「おいおい 抹殺って………!! おれ達を……!? 何で!!?」
「そりゃねェだろ……!! 今やっとモリアの能力から解放されたのに!!」

ウソ「……そんな“七武海”と連戦なんて……!!」
『あなた達は動かないで!!
 絶対に!! ここまでやられてくまに勝てる奴なんて残ってない!!』

アリアはそういうとその場から消える。

ウソ「え!? 消えた!!」
ゾロ「どうなってる!」

すると くまのいる方から音が聞こえる。

ナミ「!! アリア!!」

『あの子たちに手を出させない!!
 政府の命令?……ふざけないで!!! 生きたいと願う彼らに
 もう絶望なんて与えない!!!』
クマ「お前は標的ではない どけ」
『どかない!!』

アリアはくまの肩に脚をおろす。。
その威力はすさまじく風が舞う。

『あなた達は早く逃げて!! 
 ………っ!! くそっ!!!』

くまはアリアの前から消える。
アリアはどこにいったのかすぐに察知して動く。

ローリング海賊団の前に降り立ったくま。
その手は団員へ伸ばされていた。

『くまァ!!! その手をおろせ!!!』

アリアはくまの腕を蹴りはじく。

『自由がないてめェらが!!
 人の生き死にを決めるな!!!』
クマ「……」
『“アクアセーピア”!!!』
クマ「!」

くまの足元にはイカの足が無数に出て来る。
それはくまの体を縛る。

『 目的はなんだ!! 抹消だけが目的じゃないんだろ!!』
クマ「教えられるわけないだろう」
『だろうな……っ “ブレイク”!!!!』

それはくまの体を締め付けるだが——

『っ!!!!』
クマ「先ほどの戦いで力を使い切ったやつに
  おれは倒せない」
『倒す? ハッ……
 くまを倒せるなんて思ってねェんだわ……っ…』
クマ「少しの間退場しててもらおう—…」
『退場すんのはお前だァ——!!』

アリアはくまの体へ飛び攻撃を浴びせ続ける。

そんな戦いを見ていたゾロ達は——

ゾロ「あんな戦い方……見た事ねェぞ!」
ウソ「アリアがキレたら手が付けられないってこういう事か!?」
ナミ「………アリア」
フラン「だが やべェぞ!!
  あいつの体力は限界だったはずだ!!」
チョッパ「気力だけで戦ってるよ!! あれじゃルフィと変わらねェぞ!!」
サンジ「本気のアリアさんを止められる奴なんていんのか!!?」
ロビン「多分…誰も無理ね……もしかしたらルフィなら——…」
ウソ「だがそんなルフィも寝ちまってるしよォ——!!」

アリアは地面に足をつける。

『ハァ……ハァ…ッ』
クマ「限界か?」
『……っ!! まだやれる!!』

目の前がかすんでいくが
ここで倒れるわけにはいかないアリア。

クマ「強くなったな……」
『…!!』
クマ「そろそろ選手交代だな」
『え?』

くまの背後にはゾロが立つ。

クマ「“海賊狩りのゾロ” お前から始めようか……」
ゾロ「アリアは休んでろ
  おれ達回復させたり無茶しすぎたんだ
  こいつはおれがやってやる……!!」
『そんな!! あなた達は——…!』
ゾロ「頑張りすぎなんじゃないか」
『!!』
ゾロ「いいから 向こうで見てろ」

アリアはその場から一瞬でルフィの元へと戻った。

ナミ「アリア!」
『……っ』
チョッパ「どうした!? 大丈夫か!?」

膝をついてしゃがみ込むアリア。

『ハァ……ハァ……っ』
ロビン「怖かったのね…それを押し殺して戦ってくれたんだわ」
ナミ「こんなに震えて……っ おバカ!!」
チョッパ「もう大丈夫だぞ!!」
『……っ!! ごめ……』
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