長編(ブック)

□第八十五話
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ウソ「? 犬?」

ナミ「………犬じゃない……!!」


それを見たナミは泣き始める。


それもそのはず…

体は一つでも首と尻尾が3つもある。

ゆっくりと近づいてくるそれは――


「「ケルベロス〜〜〜〜〜!!!!」」

チョッパ「えええ!!?」


走り出す三人を追いかけるケルベロスらしき動物。


「ワン!!」

「ワワン!!」

「コーン!!」


と鳴くそれはツギハギだらけの不格好なケルベロス。


ナミ「ケ…ケル…!!
  ケルベロスって!!……いるの!!?」

ウソ「いるじゃねェか 真後ろに!!!
  たしか地獄の番犬だぞ!!」

チョッパ「じゃここが地獄だ!!」

ウソ「止まったら食い殺される とにかく走れ!!」


鳴きながら追いかけてくるそれに違和感を覚えたチョッパー。


チョッパ「………コーンて………!!」


一瞬振り返り――


「「「1匹キツネじゃねェか!!!!」」」


これに首の一つが衝撃を受ける。

それも相まってさらにスピードを上げてくるケルベロス。


「「怒らせたァ!!!」」

チョッパ「気にしてたんだ!!
  ゴーンて言い始めたぞっ!!!」


三人は道を真っすぐ走って

目の前には階段が現れる。


上って地上へ出られると一気に駆け上る。


地上に出た三人は木の上によじ登り

ケルベロスを巻くことに――。


ナミ「どうしよう だいぶ森へ入り込んじゃった…」

チョッパ「あんなのが歩き回ってるなら
  目立つ場所で助けを待つのも大変だぞ」


「まったくでしね」


三人とは別の声が反応をした為

そちらを振り向く三人。


「「「ギャ――――!! 誰だ!!?」」」


逆さに気にぶら下がる男――


ヒルドン「私は…ヒルドンと申しまし
  野犬に追われていらしたので お困りなのではと
  背後から忍び寄りました…
  ここらの森はこれから夜が深けて参りましと
  この世のものとは思えぬ程に
  危険な森へと変化致しまし…
  もしよろしければ……
  私の馬車でお屋敷へいらっしゃいまし……
  ドクトル・ホグバック様のお屋敷へ…」

チョッパ「え…ホグバック!!?」


この名前にチョッパーは目を輝かせた。
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