長編(ブック)

□第八十五話
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サンジがナミ達の心配をしながら海を見ていると


「「「キャアアアァ!!!」」」


三人の叫び声が響き渡った。


サンジ「ナ!! ナミさ――ん!!? どうした!!?
  何があったんだ―――!!?」

ゾロ「何やってやがんだアイツら 霧で何も見えねェ」

ロビン「だけど 島の方からよ」

『どうしたのかしら』

ルフィ「お前らァ!!! お―――い!!!
  早くおれもミニメリーにのせてくれ―――っ!!!」

サンジ「そうじゃねェだろ!!
  ナミさんの身を心配しやがれ!!!」

フラン「おめェこそ あとの二人の心配もしやがれ」

ロビン「今の悲鳴 ゴーストに呪い殺されたのかしら…」

フラン「縁起の悪ィ事言うヒマあったら 船近づけるぞ」

『………………』

ルフィ「ん? アリア? どうしたんだ?」

『変ね……一人多い気がするわ……知らない気配……』

サンジ「何っ!?」


するとサニー号の錨が急に下がり始める。


ルフィ「!?」

サンジ「え!? 勝手に錨がっ!!」

ゾロ「錨なんて誰も触ってねェぞ!!?」

フラン「……!? 造ったばっかで歯車が緩むわけねェしな…」

ゾロ「とにかく巻き上げろ 船がバランスを失うぞ!!」


次は甲板の床にあるハッチの扉が勝手に開いた。


ゾロ「!!?」

ルフィ「……!? 何だ ハッチが勝手に開いた!?
  ……誰か触ったか!?」

サンジ「いや…誰も近づいてやしねェ」

『別の何かが紛れ込んでいるのは間違いないわ…
 気を緩めないで!』


すると今度は――


ルフィ「ん? ん?」


ルフィのほっぺが両方に伸ばされる。


サンジ「おいルフィ!! てめェ何やってんだ
  こんな時にフザケやがって!!!」

ルフィ「にっ!! ひがうんら!! ひがうひがう!!
  (違うんだ 違う 違う!!)
  おえあんおやっえええよ!!
  (おれ何もやってねェよ!!)」

サンジ「何がやってねェだ!! じゃその口は何だ!!」

『ルフィ!!』

ルフィ「ぷお!!」


ほっぺは急にもとに戻り

何かに背中を押されハッチの中へと頭をツッコむルフィ。


サンジ「だから何遊んでんだよおめェは!!!」

ロビン「? 猛獣の声…!?」

『ええ ルフィがこける前に声が聞こえた…』


さらに――


ゾロ「ん!!?」


ゾロの腰から刀が一本抜けて

ルフィの方へと飛んでいく。


フラン「危ねェっ!! 麦わら!!」

ルフィ「ぐへっ!!」


フランキーはルフィを蹴り飛ばして

刀は甲板の芝生に突き刺さる。
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