長編(ブック)

□第八十五話
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ロビンは門の方を見ながら話し始める。


ロビン「さっき起きた大きな振動だけど…
  あの“口”みたいな門が閉じた音だとしたら
  私達はあの“口”に食べられた形になったんだと思うわ」

ルフィ「食われた?」

ロビン「霧でわかりづらいけど
  門の延長にのびる壁は島を取り囲んでる様にみえる
  ――つまりこの船は今 島を取り囲む
  壁の内側に閉じ込められたという事…」

ウソ「そうか…それであのガイコツ
  すぐにここから脱出しろと言ってたんだ!!」

ナミ「じゃあこの島は人工的に海をさ迷ってるって事…!?
  何の為に…」

『そこまでは何とも
 ……ただここら辺をさ迷ってるとなれば
 海賊船が何隻も消えているのも頷けるわ』

フラン「“島”が動いてるとなると ここは海の真ん中
  錨を下ろせるわけもねェな」

ウソ「おいおい!! 何停める気でいんだよ!!
  脱出するんだ 今すぐに脱出だ 呪われるぞ」


するとナミとチョッパーは泣きながら―――


ナミ「聞いてみんな 私…!!
  実は「島に入ってはいけない病」になったみたい」

チョッパ「おれも!! おれもそれ!!」


その背後では――


ルフィ「よし! じゃ船つけろ!!」


虫かごを肩から下げて

虫取り網を持ちルフィは立っていた。


ウソ「「冒険準備万端病」か お前は!!!
  おい考え直せルフィ!! よく見ろ 
  あの不吉な建て物 本物の「オバケ屋敷」だ!!!
  お前は“悪霊”ってもんをナメてるぞ!!!」

ルフィ「何言ってんだ
  おれはちゃんと細心の注意を払いながら
  さっきのゴーストを捕まえて飼うんだ!!
  これでアリアに証明するんだ!!」

ウソ「ナメすぎだっ!!!」

『あのね―…まだそんな事言ってるの?』

ロビン「証明? 何を?」

『昔からオバケは飼えるんだって言い続けてるの
 ムリだって言ってるんだけどね……』

ルフィ「捕まえて見せてやるからな!!」

『はいはい 頑張れ〜…』

ルフィ「何より 大切な仲間を連れ戻さなきゃな
  サンジ!! 海賊弁当―――!!!」

ウソ「仲間って…おれァ反対だからな!!!
  ガイコツなんか仲間にいたら怖くて夜も眠れねェよ!!!」

『んじゃ別の部屋で寝たら?』

ウソ「そういう問題じゃねェ!!」


サンジはわかっていたのか

すでに弁当を作りあげていた。


ロビン「お弁当受け取ったわよ」

サンジ「ルフィ!! フランキー!!
  おめぇらしっかりロビンちゃんとアリアさんを守るんだぞ」

フラン「未知の冒険ってのはぞくぞくするもんだな」

『初の冒険 楽しいものになるといいわね!』

フラン「おうよ!!」

ナミ「フランキーとロビンもアリアも行くの!?」

ロビン「好きなの スリル♡」

『ルフィのオバケ捕り 見なきゃいけないからね』
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