長編(ブック)

□第八十四話
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ゆっくりしながらブルックの話を聞くと――


『“ヨミヨミの実”…!?』

ゾロ「やっぱり“悪魔の実”か…」

ブルック「そうなのです!
   私 実は数十年前 一度死んだのです!!」

サンジ「まず顔を拭けよ
  どう食ったらそんなに汚れるんだ」


ブルックの顔は汚れに汚れていたが

タオルで拭いて綺麗になった。

次はつまようじで歯に詰まったものを取りながら


ブルック「ヨミヨミの実とは“ヨミがえる” 
  つまり「復活人間」というわけで
  二度の人生を約束される
  何とも不思議な能力でしてね!!
  私 その昔海賊だったのですが
  あ失礼 ゲップ!!
  私の乗っていたさっきの船で仲間達と共に
  この“魔の海”へ乗り込んで来たのですが…………!!
  あ 失礼 プッ!!」


ブルックはゲップやおならをしながら話す。


サンジ「てめェにマナーってもんを
  たたき込んでやりてェ」


サンジはげんなりしながら言った。


ブルック「運悪く…恐ろしく強い同業者に出くわし
  戦闘で一味は全滅
  当然 私もその時死んでしまったのです!!
  ……生きてる間は ただカナヅチになるだけの
  ヨミヨミの能力でしたが
  ついにその日 実の能力が発動しました
  私の「魂」は“黄泉の国”より現世に舞い戻ったのです!!
  すぐに自分の死体に入れば蘇れる筈が
  私の死んだこの海はごらんの様に霧が深く迷ってしまい
  霧の中魂の姿でさ迷い続けること 一年!!
  自分の体を発見した時には
  なんとすでに“白骨化”していたのです!!
  びっくりして目が点になりましたよ
  目玉ないんですけども!!
  ヨホホホ!!」

ルフィ「マヌケだなー ゾロみてェな奴だな」

ゾロ「あのな」

フラン「それで喋るガイコツの完成か!
  白骨でもちゃんと蘇っちまうところが
  “悪魔の実”の恐ろしい所だな」

サンジ「もう半分呪いじゃねェのか
  その“実”は もう役目を果たして
  カナヅチだけ残ってんだろ」

ゾロ「しかし白骨死体にふつう毛は残らねェよな
  ガイコツがアフロって…」

ブルック「毛根強かったんです」

ゾロ「まあ…何でもいいが……」
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