長編(ブック)

□第五十九話
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その一部始終を見ていたサンジ達―…。


サンジ「――コイツらが正義の機関か……?」

フラン「どっちが悪だかな……」


ルッチ「お前らの用は…聞くまでもねェか 侵入者
  ドアの開け方を見る限り
  あまり気の長い質じゃなさそうだな…」


サンジ「ああ 育ちが悪ィもんで」


ルッチ「ニコ・ロビンの事なら 諦めろ
  お前達が首を突っ込むには問題がデカすぎる
  世の中には……死んだ方が人の為にあるという
  不幸な星の下に生まれる人間もいるもんだ……」


サンジ「?」


ルッチ「例えば“世界を焼き尽くす悪魔”がいたとして……
   それを呼び起こす力を持っている者が
   わずか8歳の純粋な少女であった場合…
   その少女は誰かの手で人々の為に殺しておくべきだと思わないか?」


サンジ「……何が言いてェ」


ルッチ「それがニコ・ロビンという女の人生だと教えてるんだ
  お間となっては本物の犯罪者だが……
  始まりはたったそれだけの事だった」


サンジ「…………!!」


ルッチ「物心ついた時から自分の存在そのものが“罪”!!
   自分が消える事でしか人を幸せにできない そういう不幸を背負っているんだ」


フラン「………!!」


ルッチ「本来 20年前に死んでおかなければならなかった女だが
  手遅れになる前に あの女が死ぬ事になって
  本当によかった」


サンジ「いい加減にしろ てめェ!! それ以上口を開くな!!」


サンジはとうとう怒りが頂点に達してルッチを蹴る。

だが軽くそれは防がれてしまう。


ルッチ「――ただし 政府は この先何年もかけて
   ニコ・ロビンの知識・経験・頭脳の全てを絞り出すだろう
   これからあの女がどれ程の苦痛の末死んでいくのか 
   よく噛みしめてお前達…」


サンジ「そんな事はさせねェよ!!!」


サンジは怒鳴る。

すると 奥の方から声が聞こえる。


キング「おいおい待て ロビン そっちへ行ったら!!」


ロビンとそげキングが奥の扉から出て来る。


キング「あっ わっ!」


サンジ「ロビンちゃん!!」


サンジもロビンを見つけて嬉しそうにする。


サンジ「よかった 無事なのか ケガは!?
   何もされてねェか!!?
   コイツらすぐぶちのめすからよ!!
   今度こそ一緒に皆んトコ帰ろう!!」


ロビン「………」

キング「何てこったー!!
   せっかく外から回り込んだのに!!
   せっかく役人倒したのに!!」


ロビンとそげキングの後ろには役人が倒れていた。


フラン「アレがニコ・ロビンか……
  確かに 手配書の面影があるな…」


フランキーはロビンを見続ける。
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