長編(ブック)

□第五十七話
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【おう ルフィか!!】

ルフィ「サンジ――っ!!
  そっちどうだ!? ロビンは!?」

【ロビンちゃんは……まだ捕まったままだ
 ナミさんから事情を聞いたとこさ……
 全部聞いた…】

ルフィ「そうか……いいぞ 暴れても!!」

ゾロ「ルフィ!! 無茶いうな!!
  おれ達が追いつくまで待たせろ!!
  おいコック 聞こえるか!!
  その列車にはヤベェ奴らが」

ルフィ「いいってゾロ!!」

【………】

ルフィ「お前ならどうした」

ゾロ「!」

ルフィ「止めたってムダだ」

【……わかってんなァ
 おう マリモ君 おれを心配してくれんのかい?】

ゾロ「するかバカ!」

【だが残念 そんなロビンちゃんの気持ちを聞かされちゃあ…
 たとえ船長命令でも おれは止まる気はねェんで!!】


サンジは受話器を壊してしまい連絡が途絶える。


ナミ「大丈夫かしら」

『心配いらないわ…信じましょ?』

ルフィ「ばーさん 列車もっとスピード出してくれ!!」

ココロ「もっと!!?
  安心しな…もうすでに船の限界を超えてるよ!!
  もう自力じゃ止まれねェ程にね!!
  んがががが」


先行 パッフィング・トム


ウソップは話を聞いて驚いていた。


ウソ「じゃあ ロビンもこの海列車に!?」

サンジ「ああ」

ウソ「おれが一味を抜けてる間に…
 そんな事が起きてたのか…!!」

サンジ「ロビンちゃんはメリー号の件もルフィとお前が大喧嘩したことも…
  何も知らねェ だから」

ウソ「!」

サンジ「お前を含めたおれ達7人が全員無事でいられる様にと
  ロビンちゃんは自分の身を犠牲にして
  あいつらの言いなりになってたんだ
  おれ達の為に」

ウソ「………」


そんな話の中―


フラン「ぎゃ――う あうアウアウ
  ウオーウアウアウアウ!!
  いい話じゃねェか〜〜っ!!!」

サンジ「何でお前が泣いてんだ」

フラン「バカ!! 泣いてねェよ バカ!!
  チキショー 何てこったァ ニコ・ロビンってのは
  世間に言わせりゃ 冷酷非道の“悪魔の女”のハズ…
  それがどうだ その“ホロリ 仲間慕情”………!!」

サンジ「ロビンちゃんは目と鼻の先にいる!!
  とにかくおれは救出にいくぞ!!」


サンジは立ち上がり 先へと進む。


フラン「よし!! この“フランキー一家” 棟梁 フランキー!!
  手ェ貸すぜ マユゲのお兄ちゃん!!
  理由あって実はおれもニコ・ロビンが
  政府に捕まっちゃあ困る立場にあんのよ!!
  アリアも後ろから来てんだろ?
  会っておきてェしなァ
  何よりそんな人情話聞かされちゃあ…
  おい!! 長っ鼻!! 行くぞ!!!」

   
ウソ「おれは……いいよ」


サンジ「!?」


ウソ「もう…おれには関係ねェじゃねェか
  いよいよ“世界政府”そのものが敵になるんだったら
  おれは関わりたくねェし…ルフィ達とも合流するんだろ…!?
  あれだけの啖呵きって醜態さらして
  どの顔さげてお前らと一緒にいられるってんだ!!
  ロビンにゃ悪ィが…おれにはもう
  助けに行く義理もねェ!!
  おれは一味をやめたんだ!! じゃあな」


フラン「じゃあなって お前そこにも逃げ場はねェぞ!!」

サンジ「………いいよ ほっとけ」

フラン「イジはりやがって」


ウソップとサンジ達は背を向けて歩き始める。
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