長編(ブック)

□第五十七話
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戻って「パッフィング・トム」――


ルッチ「侵入者か」

「は…はい そういう証言で……」

ルッチ「このパッフィング・トムに“途中乗船”は不可能
  侵入者がいたとすれば出航から乗せちまってた事になるな……
  呆れたもんだ……」

「おっしゃる通りで…面目ない!」

ルッチ「――だが同時に…“途中下船”も不可能だ
  侵入者も罪人達も必ずまだこの“海列車”に乗ってる
  落ち着いて探せ」

「はっ!!」


ルッチ達の耳にも入ったこの頃―


最後尾 第7車両では

Tボーン率いる海兵達が車両を見回していた。


「大佐……こんな狭い車両内に隠れる場所なんて……」


とその時―

後ろの扉を叩く音が聞こえた。


扉はゆっくり開く。


T「ん!?」


「「「こんばんは」」」


扉の先にはサンジ達。


「「「!!?」」」


海兵達は一斉に驚いた。


「扉の向こうだ!!!」

「罪人を含む不審者3名発見!!」

「第7車両にいたぞ――!! 追い込んで捕えろ―!!」


一気に扉を閉めてそこから出入りが出来ない様に木材と釘で固定をする。


サンジ「急いで閉じろ!!」

フラン「なってねェな ハンマー使いが」

キング「うるせェ!!」


第6車両から人が7車両に集まり始める。


「最後尾に罪人達を発見!!」

「罪人フランキーは殺さずに捕えろ!!」

「逃げ場はない!! 慎重にだ捕せよ!!」


銃を撃ちながら繰り返す。


キング「うわ 撃ってきた!!!」


海兵達は扉を開けようとする。

が開かない―…。


「くそ!! 扉が開かない!!」

「やたらと撃つなよ!! 殺してはまずい!!」


「全隊 後部車両を固めろ!!」


「くそっ!! ドアを開けろ!! 観念しろ!!」


海兵に役人にと扉を叩いて開けようとする。

がその頃にはその場にサンジ達はいなくなっていた。

そんな事もつゆ知らず―…


Tボーンが立つ―…。


「Tボーン大佐!!」

T「どいていなさい!! 曲がった太刀筋が大嫌い!!
 直角閃光!!! “ボーン空割(ソワール)”!!!」


Tボーンが刀を振ると 扉より大きく四角に切れる壁。

それが外れていく。


「構えろ――!!」


海兵や役人は銃を構えるが―…。


「「!!?」」

「!!?……いないっ」


だがまだまだ後ろには増援がやって来る。


「敵は最後尾だ!!!」
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