長編(ブック)

□第三十三話
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空島から降りている途中のメリー号―…。


ゆっくりと降りていく船の甲板で―


『っ……!!』

チョッパ「ん? アリア? どうした? 
   すごい汗だ!!」

『だ…大丈夫よ…?
 少し悪寒がしただけ 熱もないし
 単なる気のせいよ!』

チョッパ「そうか? 無理するな?」

『フフッ 心配してくれてありがとう』

チョッパ「!…エッエッエッ!
   アリアに撫でられるの好きだ!」

『本当? ならいくらでも撫でちゃう!』

チョッパ「わぁ〜!」

『フフッ』


2人でほのぼのとしているとサンジが声をかけて来る。


サンジ「アリアさん」

『あら サンジくん どうしたの?』

サンジ「なんだか助けてもらったってウソップから聞いて…お礼を」

『気にしないで ああするしかなかったから…』

サンジ「でも……あまり 自分を犠牲にしないでほしいんだ
   クソ野郎共だったら別に何もいいやしないさ…
   でもアリアさんは時々危なっかしいというか…
   なんだか急にいなくなっちまうって思うんだ……」

チョッパ「おれも時々思うぞ
   アリアが戦うたびに少し心配になるんだ…」

『二人共…』

サンジ「きっとルフィも口にしないだけで 
   無意識にそう思ってるところあるぜ?
   おれ達が頼っちまう所あるから何も言えねェけど…
   頼ってくれませんか? 
   ナミさん達やクソ野郎共の事も―…」

『………フフッ そう言われたの初めて………
 そうね……でも頼り方がわからないのよね……
 恥ずかしい話…』

チョッパ「助けてって言ってもいいんだぞ!」

サンジ「お! チョッパーいい事言うじゃねェか!
   そう! 苦しくなったりとか恐くなったり……それ以外でも
   「助けて」って仰ってくれればこのおれが飛んでいきますよ!!」

『………』

チョッパ「ルフィやゾロだって飛んでくるぞ!
    ヒーローみたいに!」

『そうね……いつか…言えるといいなぁ……』

サンジ「無理はしてほしくねェからな……」

『サンジくん…ちょっといい?』

サンジ「はい?」


アリアはサンジを手招く。

そして―


サンジ「っ!! なっ!!」

『ありがとう』

チョッパ「アリアのなでなでは気持ちいだろ!」


サンジの頭を撫でるアリア。

それを膝の上から見てるチョッパー。


『つい撫でたくなったんだけれど…嫌だった?』

サンジ「い…いえ…
   女性に撫でて貰えるなんて……あぁ♡
   今日死んでもいいです〜!!!」

チョッパ「サンジ 死ぬのか!!?」

『フフッ』

サンジ「でも…本当にいつでも頼ってくれ!!
   なんでもするんで!!」

『ええ 頼れると気が来たら 頼るわ!』

チョッパ「おれも頼られる男になるぞー!!」

『あら』

ウソ「お! チョッパーが燃えてるぞ!」

ルフィ「またか!!」


甲板には笑いがあふれている―…。

そんな日が続けばもう何もいらないとさえ

思ってしまうアリア。
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