長編(ブック)

□第二十八話
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―エンジェル島では

町民がコニスのいう事を聞いて逃げる準備を始める。


そしてコニスに群がる町民たちもいた。

彼らは子供に、夫に、恋人が“神隊”の人達―…。

答えようのない問いに――


マッキン「神隊の事ならば
   我々ホワイトベレーが引き受けましょう!!!
   後から必ずあなた方のもとへ追いつかせますので!!
   どうぞお先に!! 混雑します!!」


マッキンリーが迅速な支持をしていく。

そしてコニスへと―


マッキン「わかっていますよ…正直…
   神隊の行く末にも察しはついています
   エネルとは…そういう男だ――
   だが今はこの島の人々に速やかに
   避難してもらうことが先決……!!
   「ビルカ」の二の舞にはさせない!!」


コニス「ビルカ…?」

マッキン「遥か南東の空…エネルの生まれ育った空島です
   6年前―影も形もなく 
   消え去ったと聞いています」

コニス「……!!? 6年前って……!! まさか」

マッキン「エネルは故郷を滅ぼして――
   この国にやって来たのです
   ビルカにも屈強な空の戦士がいたそうだが
   エネルの前では意味すらない!!
   無敵ゆえ 神
   確かにそうなのかもしれない!!
   我々とて……元々 ガン・フォール様に
   仕えた神隊の一員なのだ
   神隊への裏切りを態しても
   神・エネルに従い 
   この島に残る事で人々を
   護衛する方法もあると信じた……!!
   ……だが 結局 その手段もみじめなもの……!! 
   なるべく誰も神の怒りを買わぬように……!!
   せめて誰も彼に逆らわぬ様にと……!!
   それだけだ……
   情けなし…!! 情けなし……!!」

コニス「――そんな事ありませんよ!!
  …あなたの口からそんな言葉をきけて良かった…!!
  隊長さん……あの ここを頼んでいいですか?」

マッキン「どこへ!?」

コニス「――逃げ方を知らない人達がいるんです!!
   友達だから 戻らなくちゃ!!」

マッキン「………へそ!!!!」

コニス「…………へそ!」


コニスは“貝船”に乗り再度メリー号を目指す。
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