長編(ブック)

□第二十八話
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そしてエンジェルビーチでは

コニスが奮闘していた。


町の人達はコニスが戻ってきたことで下がりつつ騒ぎ立てる。


コニス「話を……みなさん!! 話を聞いて下さいっ!!」


しかし犯罪者となったコニスの話を聞く町民はいない。

コニスを拘束しようとホワイトベレー部隊が動くが

持って来たバズーカを向けて動きを止める。


コニス「みなさん 
  今すぐ“雲の果て”へ!!!
  青海へ逃げてくださいっ!!!
  神・エネルは この国を消し去るつもりなんです!!
  ここにいれば全員 命はありません!!」


この言葉に信じられないと顔をしかめる町民たち。

子供は神への冒涜に石を投げつける。


しかしコニスはそんなことをされても引かない―…。


コニス「私はエネルを神とは認めないっ!!!」


町民はこの神の冒涜をしたコニスに

“神の裁き”が下ると逃げ始める。

だが―一向にそれは落ちてはこない。


コニス「……!!
  私1人のいのちなんてもう消す意味がないからです
  「「スカイピア」は消される」と―――
  これは“神の島”から逃げてきたあの神隊の方の
  命懸けの伝言です 彼は――
  私の父と共に“裁き”を受けました」


子供たちは神は自分たちを救ってくれると信じている。

だが大人はそんなことはないのだと知っている。


コニス「時間がありません
  みなさん 早く 
  “雲の果て”へ!!!」


マッキン「………そんな……」


町民たちは―


「……バカな そんな事……急にそんな!!」

「私達はこの空で生まれ育ったんですよ
 青海へなんて行った事もないし……!!
 暮らしていけないっ……!!」


コニス「だったら殺されるのを待つんですか!?」


「“もしも”という事もある……!!
 何か奇跡が起きて…空島はなくならずに済むかもしれない…!!」

「神の気がかわるとか……!! そしたら…」


コニス「……!! 私達が一番よく知ってることは…!!
  彼が私達に“絶望”を与える力を持っているという事!!!
  奇跡なんて待って何になるんですか!!!
  少なくとも 今 この国に!!
  神はいないじゃないですか!!!
  祈る前にできる事をやらなくちゃ
  被害者だとうずくまれば生きていられた今までとは違う!!
  ―――動かなければ!!!
  後から誰かを恨んでも……!!
  自分の命は守れないっ!!!
  国を捨てる決断を!!!」


父を失ったコニスの決死の覚悟―…。


これを聞いた町民は―……。
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