長編(ブック)

□第二十八話
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戻ってエネル達は―


エネル「―――エンジェルビーチの……
  例の娘が……どうやらエンジェル島で騒いでいるようだ…」

ナミ「……………!……コニス!
  ……まさか…コニスなら私達の船にいるはず」

エネル「外でもいろいろ騒ぎが起きているのだ…
  小さいイザコザだがな ヤハハハ…」

ナミ「…あ…あなた達のその 
 “心網”っていう力は人物まで特定できるんですか?」

エネル「私の場合 特別だ
  “心網”に加えて この雷の体で
  電波を読み取り 会話を聞くのだ
  そこぞでくだらぬやり取りが聞こえれば……
  裁きを与える
  この国一国分の距離くらいわけはない
  アリアはどうだ?」

『……っ…気配と数秒先の動きだけ……』

ナミ「そうか アリアも使えるってサンジくんが……」


エネルから降ろされてナミに支えられるアリア。


『ごめん……こんな』

ナミ「何言ってんの!! 大丈夫よ!
  逆に一人じゃないって安心してるくらい…」

『………』


エネル「まさに神にふさわしい能力よ…ヤハハハ……
  せいぜい逃げまどえ 空の者達……!!
  スカイピアの終演だ…空に舞う天使たちの宴……!!
  おい 貴様…突如 足場を失う人間達の
  形相を見た事があるか……!? 
  ヤハハハハ!!」


ナミ「…………!!」


エネルは黄金の顔の下にある椅子へと座っていた。


ナミは空に浮く前に逃げなければと考えをめぐらす。


エネル「…………」


『!!』

ナミ「……あの……ど…どうかなさいました?」


エネル「…………」


エネルは何かを感じ取った様に顔をしかめる。

アリアはそれが誰かわかっていた。

しかしそれを悟らせてはいけないと考えることをやめる。


エネル「……いや 何でもない」


エネルは座っていた椅子から降りて歩いていく。


『ナミ ルフィは?』

ナミ「それが……大蛇に食われて……雷に打たれて…」

『そう……』


少しずつ麻痺が解けていく体を動かして立ち上がる。

ナミに支えてもらいながら出入口へと意識を向ける―……。
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