長編4(ブック)

□第三百四話
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オーブンの背後からは
孫の姿を見たパウンドが襲い掛かる。

「オーブン様!! 危ない」

オーブン「?」
パウンド「やめるのよね————!!!」

木のこん棒でオーブンを殴るパウンド。
シフォン「!?」
「きゃっきゃっ」
シフォン「!?」
ヴィト「誰なんだあいつ」
「オーブン様の宿敵か!?」

オーブンは手を海から離す。

「頭目!! 海水の温度が下がります!!」
ベッジ「パドルはしまえ!!
 今の内に高温の海を抜けちまうんだ!!」
「はっ!!」

パウンド「あ…海に落ちなかったのね……」
オーブン「おめェ 義理の息子殺す気かよ」
パウンド「!」

パウンドは最後に船を見る。

シフォン「急いで脱出よ!」
「は! おかみさん!!」
「きゃっきゃっ」

パウンドは笑顔で手を振る。
名も知らない孫を見れた。
シフォンやローラにしてやれなかった愛する事。
孫にはしっかりとその愛を受け取って欲しい。
生まれてすぐに離された我が子。
26年——
ようやく片割れだけでも見れた。
幸せそうな我が子を見れた。
ずっと心配してたから……。
辛く寂しい思いをしなかったか
そんな時にも傍にいてやれなかった事を謝る。
そして結婚おめでとうと——
パウンドは最後に伝える事はできなかったけど
思う事は出来た。

ベッツは泣き続けた。
シフォンは最後の言葉だけでも聞こえたのかも知れない——。

シフォン「え……」

「抜けたぞ———!!!
 このまま逃げ切れ〜〜〜〜〜〜!!!」

オーブンの剣は血濡れていた。

ナワバリ内
サニー号——

ナミ達の前に
ビッグ・マムが現れる。

ビッグ「見つけたぞォ〜〜〜〜〜〜!!!
 ケーキをよこせェ〜〜〜!!!」

ジンベエ「止まったら終わりじゃ!! 
 とにかく逃げろォ!!」

ベッジの船——

サンジ「デコレーションを始める!!
 急ごう!! 時間がないっ!!」

急ぎケーキの仕上げを行う。


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