長編(ブック)

□第九十六話
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ホグ「ペンギン!! ジゴロウ!! シンドリーに手を貸せ!!
  邪魔者も消せ!!」

シンドリーの腕をつかんでいたチョッパーに来たのはペンギン。
威力の強い蹴りをくらったチョッパーは腕から手を放してしまう。

ロビン「………!! 失敗っ………!! チョッパー………!!」

「三刀流 “百八煩悩鳳”!!!」

「うお!!」
チョッパ「うわあ やめろゾロ!!!」

ジゴロウもチョッパーの方へと攻撃した。
その巻き添えをくらったペンギン。

そんなジゴロウの体に腕が巻き付く。

ロビン「“十二輪咲き(ドーセフルール)”!!」
「ん…あいつか…「邪魔者も消せ!!」だ!!!」

ジゴロウは巻き付いた腕を振り払い
ロビンへと刀の一本を投げる。
それと同時に——

「………!! てめェ 
 何おれにまで攻撃してんだ」

ジゴロウの背後にペンギンが迫る。
そして——

「おれの邪魔をすんな!!!」
「ウッ!!」

ペンギンの蹴りを刀で受け止める。

「「邪魔者は消えろ」!!!」
「てめェこそだ!! おれが受けた命令だ!!!」
「おれだ!!!」

ロビン「!」
チョッパ「………」

ゾロとサンジの影がはいったゾンビ達は
ケンカを始める。

「………!! んのやらァァ!!!」

これにはホグバックも予想外で慌て始める。

ホグ「オイ!! 何やってやがる てめェら!!
  いい加減にしろ!! 二人でちゃんと協りょ…」

チョッパ「ロビン!!!」
ロビン「ええ」

ロビンの能力で
“命令”をしようとするホグバックの口をふさぐ。

ホグ「うぐ」

ロビン「———今いい所でしょ?
  このまま命令がないとどうなるのかしらね」

ホグ「!!?」

チョッパ「…記憶がなくなってもやっぱり
  もともと相容れない性質(タチ)なんだ あの二人!!」
ロビン「呆れた……」

器が違っても中身が一緒であればケンカを始める二人。
ホグバックの天才の頭脳でも予想すらできなかっただろう。

ホグ「ムググ〜〜〜!!」

ロビン「この塔は高いわね 私達に「飛び降りろ」って言ってみて」

ロビンはそういいながら
ホグバックの口から手を放す。

ホグ「ぶはっ………は??
  おめェら 頭おかしいのか!? そんなもんいくらでも言ってやらァ!!
  あァ 飛べ飛べ!! おめェら 二人揃って飛び降りやがれ!!!」

「「はい」」

ホグ「は?」

ケンカをしていた二人は
ホグバックの「飛べ」という言葉に従って
壁を突き抜けて塔から落ちていった。

ホグ「いや…!! 違う!! 待てェ!!!!」

ロビン「……私達は…イヤよ」

ホグ「…………!!
  おおお〜〜〜…おおお!!!
  許さん てめェら!! ダマシやがった!!
  最悪だ!! この人間のクズめ!!!」

騒ぎ立てるホグバック。

チョッパーは指を鳴らすながら

チョッパ「…ゾンビ達はルフィがモリアを倒して全員浄化してくれる…!!
  ——おれがぶっ飛ばしたいのは…お前だ ホグバック!!!」

ホグ「シンドリー!! ここで時間を稼げ!! おれァ逃げる!!」
シン「…………」

黙ったままのシンドリー。

ホグ「……?…返事はどうした!!
  おめェはやられても次の影を入れてやる 安心して死ね!!」

チョッパ「!」
ロビン「!?」

ホグバックもチョッパーとロビンもシンドリーを見て
驚いた……。
何故なら———…。

シン「———体が…動いません…」
ホグ「シ…シンドリー!!?」

涙を流すシンドリー。
チョッパーの言葉がない“心”に響いたというのだろうか—…。
一体どうしたのか…。


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