干支の足跡

□11,証人その2です
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『…………』


翌朝、朝早く目が覚め、そのまま起床した名前

まだ寝ている皆を起こさないよう、静かに部屋を出て洗面所で顔を洗う

そのまま居間に行くと、伊吹が酒瓶を抱きしめて転がっていた


……何故か半裸だが


『っていうか、酒臭っ!!』


よく見れば酒瓶などがその辺に落ちている
昨日どれだけ飲んだのだろうか…?


換気の為に障子を急いで開けると、後ろで伊吹がうぅ…と唸った

流石に肌寒いだろうかと思い、羽織っていたカーディガンをかけ、かわりに酒瓶を抜き取る


伊吹「んん〜…
つむぎ君、それはお尻じゃないよ……」

『…………
いや、どんな夢?』


一周まわって、なんだか微笑ましくなりクスリと笑ってしまう

それから部屋に散らばった酒瓶を集めていると、酒臭さが抜けてきた頃にある事に気が付く


『なんか、いい匂い…味噌汁?』



篠「尊が朝食を作っておったぞ」

『っ!

し、篠!』


振り向けば、柱に寄りかかっている篠がいた

どうして彼はいつも神出鬼没なのか


『お、おはよう、篠』

篠「うむ…おはよう
珍しいなぁ、お主がこんな時間に起きるとは…」

『………』


言い返したいが、図星なので言い返せない
いつもは二度寝が普通なのだ。休日は昼過ぎまで寝られることが幸せな人間なのだ

……が、二日酔いでも朝が強い篠が、たまに羨ましく感じる時はある

 
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