干支の足跡

□10,おやすみ
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『じゃあ、鈴。少し待っててね』

鈴「はい。
気を付けてくださいね」



歓迎会の後、名前と篠は鈴の転送術により篠の家にきていた


転送先を職場にしてもらおうとしていたのだが、発動時に人に見られたらまずいだろうということで、
篠のマンションを転送先にしてもらうことになったのだ

…というか、半ば強引に篠に説得された



篠「さて、さっさと済まして酒を飲むぞ」

『いや、既にわりと飲んでたよね……?大丈夫……?』

篠「あんなのは飲んだ内に入らん」


ケロリと言ってみせる篠だっが、空になった酒の瓶が何本も転がっていたのを名前は知っている

篠の将来を心配しつつ、名前達は自宅へ向かう為に外に出たが、やはり鬼がうようよしていた


『結構いるね……少し倒しておく?』

篠「いや、酒が私を待っておる」

『即答かぁ』

篠「それより、早く行くぞ」

『う、うん…』


鬼に襲われないようにする為、例のあのスピードで向かう事になっている
あの時は急だった為に腰を抜かしてしまったが、今回はそんな事はない

問題は篠に抱えられて移動するという事だ
落ちないように篠の首に腕を回すが、気恥ずかしくて仕方がない

そんな名前の心など知るはずもなく、篠は名前の家への道を順調に進んでいる



スタッ


「ふむ……
一度鬼を倒しているからか、あまりいないな」


無事に家の近くに着くと、名前をおろした篠がそう言った
確かに、篠の言う通り周囲の鬼は少ない

鬼と戦ってからと思っていたが、これなら早く戻れそうだ

 
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