干支の足跡
□9,お久しぶりです…!!
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小春「ふー……やっと帰ってこれた…」
転送術で紫春神社に着くと、安堵からため息がこぼれる。
横に視線をずらせば、
目が合った名前が笑って近づいてきた。
それと同時に、神社の奥からドタバタと走ってくる音がする。
『小春__』
バァンッ
勢いよく襖が開けられ、現れた鈴が縁側から名前目掛けて飛び付いた
鈴「名前様ーー!!!」
『ぅわっ!!っとと…!!』
なんとか踏みとどまった名前は、ぎゅっと鈴を抱きかかえる
『ひ、久しぶりだね、鈴……』
鈴「はい!お久しぶりです…!
名前様がこの神社にまた帰ってこられて……
鈴は…鈴は大変嬉しゅうございます…!」
よしよし、と鈴の頭を撫でると、抱き着く力が強まった
鈴「ふふっ…」
凪「ええ……?
何…?鈴とも知り合いなの?」
尊「また、ということは、
主人のように昔住んでいたんじゃないか…?」
小春「…うん、そうらしいよ」
尊「……主人?」
尊にそう返した小春は、どこかツンとしていた
天太「ねえ、とりあえず中に入ろうよ。
風呂にも入りたいし、俺様お腹減ったよ」
小春「…それもそうだね……。
名前と篠も上がってくつろいでよ。」
『あ、うん…』
篠「…どうした?」
『ううん。なんでもないよ』
皆が神社の中に入りはじめたので、名前も鈴を抱えたまま後に続いた。