学園一の秀才と学園のマドンナ

□2章
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よくわからない事に巻き込まれているような気がする……何故そう思うのかて?それは───

「ねぇ、パチュリー!明日暇?美術館のチケットが二枚あるんだけど…!」

何故かまた学園のマドンナが必要以上に絡んでくること。…何?レミィの事が好きじゃなかったの?忠告はしたけど…それだけだし……

「やぁ!アリス」

「……げっ…」

アリスは露骨に顔を歪めた。そこまで露骨にしたら…気づくのでは……


「なぁ、アリス、明日暇?映画のチケットが二枚あるんだけど」

そう言って男はチケットを見せつける…というか、それ…私が見たかった映画!……私が欲しいわ…

「ご、ごめんなさい…あ、明日は用事が…」

そう言ってアリスは露骨に顔を逸らす。こんなに露骨だったら誰でも分かりそうだが男はペラペラと喋りだす。

「もう。アリスは照れ屋だな!そんな遠慮なんてしなくていいんだぜ?」


……ナルシストか。この人。というか、その映画のチケットだけ貰えないかなぁ、その映画のチケット取れなかったのよねぇ…

「……だから、明日は────」

「…ねぇ、先輩。譲ってくれません?一枚だけ」

「はぁ?」

「勿論、ただ、という訳ではないわ。どうですか?これで」

「お!おぉう…!な、なるほど…!いいだろう!譲ってやろう!」

ちなみに見せたのはアリスの遊園地の写真。急遽編集した写真だ。集合写真でアリスの顔をドアップしただけ。正直あれで上手くいくのか…と不安だったが相手がチョロくて助かったわ。

「では。送信したので私はこれで」

「おう!」

そう言ってチケットを手に教室に戻った。
楽しみだわ。…来週の日曜日……かぁ…

「…レミィはこの本興味ないし、一人かなぁ」

まぁ、別にいいけど、と心の中で呟やいた。

アリスsaid
「……ねぇ、先輩。…私にもそれ譲ってくれません?」

「……え?」

パチュリーがあの映画に興味を持っていたなんて予想外だったわ……!くぅ…美術館のチケットじゃなくてこっちにすればよかった!

「え、だって…用事…」

「……先輩…もし、譲ってくださるなら再来週の日曜日…デートしましょう♡美術館に!私丁度チケットを持っているので〜」

「え!?ま、まじで…!?」

「はい♡」

「そ、そうか…じ、じゃあ…これ…!」

「ありがとうございます。先輩♡」

うふふ。相手が単純で馬鹿な奴で助かった!これで共通話題が出てくるわ!これで急接近できちゃうかもね!

「…魔理沙には悪いけどまた一歩リード出来そうね!」

そう心の中で呟いた。
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