とことんTWICE

□ピエロ
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そこら辺の営んでそうな家にガラスを割って入る。
冷蔵庫やタンスの中をてきとうに漁る。
冷蔵庫の中には美味しそうな肉がいっぱい。

夫婦二人は仕留めたけど子どもがいない。

ミナ「‥」

モモ「あ、いたあ」

ミナ「‥」

モモ「ん、こっち向いてねえ」

銃を向けていつものように声をかける。
みんな怖がるはずなのにその子は無表情。
おまけにずっと抱き締めてるテディベアを
死体の血の海に投げ捨てる。

ミナ「‥?」

モモ「え‥なにしてんの?」

ミナ「早く殺してよ」

モモ「‥え」

ミナ「殺さないの?銃構えてるのに」

モモ「‥‥」

ミナ「早く殺して、出てって」
 
冷たい目でそうつぶやく。
その子は赤に染まったテディベアを手にとって
私の黒い服に投げつけた。熊型に赤色がついている

ミナ「この前、家に来た、ピエロよりつまらない」

モモ「‥‥」

ミナ「どいて」

体が勢い良くよれて、体制を崩す。
その子は近くにあったフォークを入れるような
小さな箱から大きめのフォークを出して

肉を大きくぶっ刺した。

ミナ「‥温かい」

モモ「‥え?」

ミナ「殺したばかりなの?」

モモ「う、うん」

ミナ「ああ、そう」

私が両親を殺した大きいノコギリで
その肉を小さく切り取って、小さな口に頬張った。

モモ「ね、ねえ」

ミナ「ん‥」

モモ「両親、死んで、悲しくないの」

ミナ「別に」

モモ「殺されるの、怖くないの」

ミナ「別に」

モモ「肉、食べるの」

ミナ「食物連鎖で丸く収まるんじゃない?」
 
今度は彼女が早口で喋りだした。
小さな整えられた歯を見せながら。

ミナ「大人になったら、人、殺していいの?」

モモ「え‥?だ、だめにきまってるけど」

ミナ「食べてもいいの?」

モモ「‥‥」

ミナ「友達、いくらでも犯して良いの?」

モモ「‥?」

ミナ「友達とえっちしたの、隠さないで良いの?」

モモ「お、犯し‥た?」

ミナ「その友達、殺しても良いの?」

モモ「‥‥!」

その目は死んでいた。
同時にその目は恐怖感を簡単に与えて
私の方をにこりと見てまた、光を失った。

ミナ「お姉さん、犯して良いの?」

モモ「え‥?」

ミナ「子どもだから、許されるよね」

モモ「‥っ!?」

ミナ「殺さないから、逃げないで」

モモ「やめ、て、ご‥めん、な、にかしたなら‥」

銃もノコギリも向けようとするが落ちてしまう。
手が震えて、冷や汗をかく。死んだ目が
死んだ、感情の塊が、近寄ってくる。

ミナ「血の匂いが、いい匂いだね」

モモ「っ‥!?」

お気に入りのネックレスが割れて
いつの間にかどこにあったのかわからない紐で
手足を縛られた。震えて、少しの抵抗もできない。

ノコギリで器用にズボンとショーツを切って
なにもない、そこを舐め回す。小さな舌で。

ミナ「ピエロより、面白くなってね。」
 
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