テニスのキング様
□嫉妬
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私と跡部君が?
「えっと、何で」
「だって、根津先輩。跡部先輩と仲良さそうに話したり、この前なんかどこかに出かけていたりしたじゃないですか」
「あー」
そういうことか、としみじみと頷く。
「付き合ってないよ」
自分で言ってて悲しくなる。
本当に付き合ってたらどれほど嬉しいことか。今の私は跡部君にとって、雌猫除けだもんなー。
「あの、告白とかは」と一年生。
「あー、したけれど。なんというか」
説明するのがものすっごく難しい。
「簡単に言うと振られました」
そう、振られたは振られたんだけど。いや、木端微塵に振られてるんだけど。一応、今は私を好きになってくれるのを待っている状況で…。
氷帝テニス部が全国で一番になったら、返事くれるのかな。
なんだかくすぐったい。
「根津先輩」
「ん?」
私はくすぐったい気持ちを抑えて、返事をする。
「私、跡部先輩に告白しようと思ってるんです」