テニスのキング様
□救出
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「その前に根津、お前勘違いをしているぞ」
「え?」
父と私の視線を遮るように、跡部君が間に入ってくる。
「ファンクラブ会長じゃねぇだろ」
「…へ?」
思わず素っ頓狂な声を上げる。
ファンクラブ会長じゃない…?
「恋人同士だろうが。アーン?」
「はい!?」
いやいやいや。そりゃあ、恋人同士だったら凄く嬉しいけれど。もの凄く嬉しいけれど。でもそこまでには至っていないし。
「根津」
「は、はい!」
跡部君のやけに真剣な声が聞こえてきて、場違いに元気よく返事をしてしまう。
「告白の返事だ」
「…?」
「俺様が恋人同士になってやってやるって言ってんだ」