テニスのキング様

□救出
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父と母に部屋に閉じ込められて三日。本当に私の新しい学校が決まるまで、外出させないらしい。いや、むしろ部屋から許可なしで出られないでいる。

深くため息を吐く。

もう、三日だ。氷帝学園が恋しい。クラスメイトと親衛隊の顔が見たい。

告白の返事が気になるのも、もちろんあるけれど。それよりも何よりも…。ただ…。

ー跡部君に会いたい−

時計にふと目をやる。時間は午後四時。

今頃授業が終わって、テニス部が練習をしている頃だろうか。きっと跡部君のことだ。負けたからってウジウジなんかしていない。きっと来年に向けてビシバシと指導しているんじゃないだろうか。

スッと息を吸う。

胸を抑えながら二階の自室の窓へと近付き、窓を開けた。

下を覗き込む。庭には誰もいない。

ー逃げるなら、今−

けれど…。ここから飛び降りるのは痛いだろうな。

グッと窓へと足をかけた。

「いざっ!」

両足を窓の縁にかけた瞬間、ダダダダダと爆音が響き渡る。

ハッとして地面から空へと顔を上げる。

音の出どころは、私の家の上だ。

黒いヘリコプターが私の家の上でグルグルと旋回している。やがてヘリコプターから梯子のロープが部屋の前に降りて来たかと思うと、ヘリコプターの中から…。

「跡部君っ!!!」
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