テニスのキング様
□好きなタイプ
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気がついた時には階段を一気に駆け降りていた。
跡部君、好きな子いたんだ…。
それじゃあ結局。私のしていたことって。ずっと叶わない相手に恋していた。
叶わない相手だって…。そんなのずっと前から分かっていたんだけど。
ただただ寂しい。悲しい。胸が痛くて体が潰れそう。
いっそのこと潰れてしまいたいのに、階段を降りてただどこかへ向かって走る体が憎かった。
明日からどうやって過ごそう…。どうやって跡部君と顔を合わせたらいいんだろう。
分からないまま、家まで全速力で走り、そして自分の部屋に閉じこもる。
跡部君と顔を合わせるのが−コワイ。