テニスのキング様

□嫉妬
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すると跡部君は私の頭にポンと手をのせる。

「跡部君?」

頭に手を乗せられた状態のまま、私は目だけを跡部君に向ける。

「完璧に断った」

「え?」

「告白」

告白を断った…。それじゃあ跡部君は今は付き合っている人とかいないわけで。

張り詰めていた糸が緩んで、ホッと一息を吐く。

跡部君は手を私の頭に乗せたままポツリと話始める。

「断ったのはもちろん、テニス部のこともあるが。お前がいたからだ、根津」

「え…」

「全国制覇した後、一番最初に返事をするのはお前だからな」

それはつまり、跡部君は私の告白を今も覚えていてくれているってことで。それだけで嬉しくなって涙がスッと乾いていく。

「俺様が好きになるまで追いかけ続けるんだろ」

「っ、うん。頑張る」


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