テニスのキング様
□バレンタインデー
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私はおずおずとチョコを渡す。
なんだか複雑な気持ちだけれど、チョコを渡したことには間違いないわけだし。結果オーライ?なのか。
チョコをもらった跡部君はまだ私の側にいる。
まだ何かあるのかな…。跡部君のことだからチョコをもらったら、すぐに部員のところに戻りそうなのに。
「あの」
私が口を開いた瞬間、跡部君は私の腕を掴む。
「っ跡部君!?」
「今日は一日俺様の側にいろ」
…!?
これまた何で?
「お前がいると寄ってこない」
あ、やっぱり。もしや私、虫よけならぬ雌猫よけみたいになってる?
でもまぁ、バレンタイン。何にしても好きな人と一緒にいられるのは嬉しいし。いいか。