テニスのエース様

□苦悩
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「藤原先輩!勝ちました」

1年の源重之君がガッツポーズをして、報告してくる。

「おっ!じゃあ、今度からはD級!?」

「はい」

テニス部は関東大会に出場決定。そしてかるた部も、夏は大会の季節。

1年の源重之君はE級試合に出場。そして見事優勝。テニス部のスーパールーキー越前君も凄いらしいけれど、重之君もこれからのかるた部を背負うスーパールーキーだ。初心者でもうD級は早い、早すぎる!

ちなみに2年の定子ちゃんは負けてしまったものの、四試合連続で試合してもいつもより疲れなかったみたい。テニス部との合同練習が功をなしている。

B級三段の2年柿本君は、準優勝。A級になるにはもう一度準優勝しなくてはならない。

副部長の恵歌は見事優勝。A級に。

そして次は私の番だ。きっと夏の大会が青学かるた部で取る最後の大会になるかもしれない…。

私も頑張らなくちゃ。



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「集合!」

手塚君の声がテニスコートに響き渡る。

空はもう夕暮れ。今日の練習は終わりだ。

私は素振りをやめて、手塚君の隣に立った。

テニス部の関東大会初戦の相手は氷帝学園。昨年、青学が都大会で負けた相手らしい。

手塚君も、気合入ってるなー。
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