(ff8 )ファンタジーなお星様

□サイファーと塔の上の女の子〜ガーデン生活編〜
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第9話「名前の知らない感情」

「えっと、遅くなってごめんね。お誕生日おめでとうサイファー!」
仕切り直して、私はサイファーに誕生日プレゼントを渡した。
「…あぁ、そういえば今日だったな。ありがとよ。今開けてもいいか?」
私は何度も頷いた。
サイファーは箱を開けて、中身を見た瞬間、目を見開いた。
「…これ、どこに売ってたんだ?」
「売ってたんじゃないのよ。スコールとゼルに手伝ってもらって、作ったの!」
スコールとゼル、と聞いた瞬間、サイファーの顔が歪んだが、すぐ元に戻った。
「作った?これを?」
「そうよ!あのね、それでね、それ、私と色違いなの…」
サイファーは私に目線を合わせてしゃがんだ。
「これ、つけて。お前のもつけてやるから」
そう言って慣れた手つきで私が持っていたネックレスをつけてくれた。
「ほら、次はリーリアの番」
ネックレスを私に握らせて笑った。
なんだろ、ドキドキする。おかしいわ。
バレませんようにと願いながらつけようとしたが、中々つけられなくて、恥ずかしくて顔が赤くなっていくのが自分でもわかった。
やっとの事でネックレスをつけて、サイファーをみたら爆笑された。
「くくくっ、お前、緊張しすぎだろ!」
私は頬を膨らましたが、
なぜか、
「だってサイファーなんだもん」なんて言葉は恥ずかしくて言えないと思った。


____さっきのドキドキといい…これは一体何なのだろう?
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