BLACK! JAPAN!
□3
1ページ/3ページ
雅side
パラリ
パラリ
パラリ
土「オイ。」
パラリ
パラリ
土「オイ。」
パラリ
土「オイ。」
パラ(土「オイ‼‼💢」
雅「チッ、んだよ。
時間のムダだ、話し掛けんじゃ無ェ。」
土「違ェよ!仕事しろよ、仕事‼」
雅「はぁ?メンドくせェ。」
土「メンドくせェ、じゃ無ェんだよ‼」
チッ、折角いい場面だったのに。
ごめんなさい。アンデルセン先生。
ハァ、と溜息を尽き筆に手を掛ける。
H.C.アンデルセン作のShadowは名作である。
人の闇と欲望が鮮明に書かれていて、
読んだ後に心臓の奥がジワッと来るような感覚に襲われる。
兄を見ると煙草を吸いながら、
俺と同じように書類を片していた。
雅「なぁ、オイ。」
土「あ?」
雅「何なんだ?この魔の始末書の多さは。」
土「テメェなら検討ぐれェ付くだろよ。」
雅「チッ、アイツか。
…………オイ、総吾‼」
俺が呼ぶとアイツは直ぐにやって来た。
雅「これ、全部テメェのだろ。」
沖「ははッ、まさかァ。
んな訳無ェだろィ。」
しらばっくれるなんてさせるか。
雅「ふうん。そっかァ。
じゃあ、この内容は何だ?」
沖「へい?」
俺の持っている書類を覗きこむ。
雅「団子屋にバズーカー………
それにこの写真に写り込んでる栗毛頭!
どう考えたって総吾だろうがよ。」
沖「知りやせんよぅ。そんなの。」
あぁ、もうめんどくせェ。
雅「じゃあ、いいや。」
土「ハァッ?ダメだろうがよ。」
雅「いいんだよ。
書類終わった後、気晴らしに総吾を
水責めの刑に処すから。」
ニコリと爽やかに笑ってやった。
すると、総吾がひきつった顔で
沖「やりやす。やらしてくんなせェ、雅サマ。」
雅「よぉし、じゃ、全部頼んだぜェ。」
沖「へい!任してくんなせェ‼」
未だに総吾の顔はひきつっていた。
雅「これにて、一件落着。」
土「遠山の金さん………………………?」