BLACK! JAPAN!

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雅side


パラリ


パラリ


パラリ


土「オイ。」


パラリ


パラリ


土「オイ。」


パラリ


土「オイ。」


パラ(土「オイ‼‼💢」

雅「チッ、んだよ。
  時間のムダだ、話し掛けんじゃ無ェ。」

土「違ェよ!仕事しろよ、仕事‼」

雅「はぁ?メンドくせェ。」

土「メンドくせェ、じゃ無ェんだよ‼」

チッ、折角いい場面だったのに。
ごめんなさい。アンデルセン先生。

ハァ、と溜息を尽き筆に手を掛ける。
H.C.アンデルセン作のShadowは名作である。
人の闇と欲望が鮮明に書かれていて、
読んだ後に心臓の奥がジワッと来るような感覚に襲われる。


兄を見ると煙草を吸いながら、
俺と同じように書類を片していた。


雅「なぁ、オイ。」

土「あ?」

雅「何なんだ?この魔の始末書の多さは。」

土「テメェなら検討ぐれェ付くだろよ。」

雅「チッ、アイツか。
  …………オイ、総吾‼」

俺が呼ぶとアイツは直ぐにやって来た。

雅「これ、全部テメェのだろ。」

沖「ははッ、まさかァ。
  んな訳無ェだろィ。」

しらばっくれるなんてさせるか。

雅「ふうん。そっかァ。
  じゃあ、この内容は何だ?」

沖「へい?」

俺の持っている書類を覗きこむ。

雅「団子屋にバズーカー………
  それにこの写真に写り込んでる栗毛頭!
  どう考えたって総吾だろうがよ。」

沖「知りやせんよぅ。そんなの。」

あぁ、もうめんどくせェ。

雅「じゃあ、いいや。」

土「ハァッ?ダメだろうがよ。」

雅「いいんだよ。
  書類終わった後、気晴らしに総吾を
  水責めの刑に処すから。」

ニコリと爽やかに笑ってやった。

すると、総吾がひきつった顔で

沖「やりやす。やらしてくんなせェ、雅サマ。」

雅「よぉし、じゃ、全部頼んだぜェ。」

沖「へい!任してくんなせェ‼」

未だに総吾の顔はひきつっていた。

雅「これにて、一件落着。」

土「遠山の金さん………………………?」
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