本編
□[1] 心を開く迄...
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【好きなアニメってなんかある〜?】
今日もショウとの会話は弾む。
@ショウ【俺は銀魂かな】
(あ...同じだ。ってか,ショウって自分のこと"俺"って言うんだな。なんかカッコイイ!)
凛華はショウがどういった人であるのか少しずつ分かってきた。
味覚は少し子どもっぽいところ,愛煙家であるということ,そして"ひとり親"であること...
(ひとり親...か。ショウの為に何かできること無いかな...)
凛華は自分の事よりも相手の事を優先して考える性格だ。
@凛華 【私に何かできる事が有れば言ってね?】
@ショウ【ありがとう】
"心を開いてくれる"そう凛華は思っていた。しかし現実はそう容易くは無かった。
ショウは人知れず悩んでいた。
"自分は偽り続けている。本当の自分が分らない。自分が嫌い。"と。
そうやって悩んでいることを凛華が知ったのは少し後の事だった。
「どうしてもっと早く言ってくれなかったの?」などとショウを責めることはしなかった。
ショウが悩んで闇落ちしている事に対して凛華は自分を責める事はあったが,真剣にショウの話を聴き思いを汲み取っていった。
(ショウの為に何ができる?)
そういった事を真剣に考えていた。
"ショウを支えたい"
そんな思いが凛華の中に芽生えていた。