DB小説(長編)

□湖畔の妖精
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彼はいつしか『ゴクウブラック』…

通称『ブラック』と呼ばれる様になった…

まぁ、私は依然として行方不明者となっているのだけれど…

それでも帰れないのは辛い…




















彼は…
ブラックは、久々に私を外へと連れ出出した

「ねぇ…どこ、行くの?」

「着いてからのお楽しみだ…」

私は一向に力が出せずにいた…
着ている服とチョーカーが力を抑えている事なんか知らずに…
上手く空も飛べなくなっていて、今はブラックにお姫様抱っこされていた
それが彼の策略とも知らずに…











着いた先は大きな湖だった

私達はその湖のほとり…
いわば、『湖畔』と呼ばれる場所に降り立った…
そして私を地面へと下ろした

ギュッ…

体を抱きしめられる…

「体は大丈夫か?」

「えぇ」

ブラックは私の体に負担をかけないように飛んでいた様で、そう言ってくれた

「で、ここどこ?」

私はそう言いながら、湖の景色を眺めた
水面(みなも)に月が映り、それが月明かりとなって照らされ、綺麗だった




















「綺麗…」

私はいつの間にかそう呟いていた…

「フッ…
やはり思う事は一緒だな?」

「っ…」

ブラックの言う事はいつも図星だ
そして続けざまに私に囁く…

「私の物になる気はないか?」

「………」

「そろそろ答えを聞かせてほしいのだが…?」

「……絶対、嫌
皆を平気で消すあなたとは居たくない」

私は強い意思を示した

「そうか…」

ブラックはそう言うと、密着していた体を離した…

私はそれを…


















黙ったまま、




















受け入れた…
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