白い怪盗(まじ快中編)

□2.ブルーバースディ
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「ゴホン…」

そんな話をしていると寺井が突然咳払いをした

「ぼっちゃま
頼まれていた次のマジックショーの小道具、早速用意致しました」

寺井はそう言いながら、カウンターを出ると近くのビリヤード台に向かった

「サンキュー
ほら、心葉も来いよ」

「あっ…
ちょっ…!!」

快斗はそう言うと、心葉の手を引き、近くのビリヤード台へと向かった

一方の心葉は何が何だか分かっていなかった





















寺井がビリヤード台の横にあるスイッチに手を触れると、ビリヤードの盤が裏返り、そこから何か色々と小道具が出てきた

「なるほどね…」

私はその様子を見て状況を一瞬で判断した

(このビリヤード台だけ他のと違って細工が施されてるのね…)

そう考えると、寺井と快斗の方を見た

快斗は何かを手に取り、疑問を浮かべていたが、寺井から耳打ちをされ、それが何か理解した様だった

(あれは…)

私も少し考えてそれが何かをすぐに判断した

「そしてこちらを…」

寺井が続き様に見せた品物に私もお兄ちゃんもビックリした

「よく出来てるわね…
ちゃんと見ないと分からないくらい…」

「これ、全部寺井ちゃんが…?」

「いえ、私ではありません
全ての小道具は…」

「寺井の知り合いに博士がいてその博士に作ってもらってるって所かしら?」

寺井のその言葉に私は探偵らしく問いかけた

「はい…そうでございますが…
よくお分かりで、お嬢様」

「さっき外に黄色のビートルが止まってたのを見たし、こんな精巧な品物、どこかの博士さんが作ってるみたいにしか思えないもの」

私は寺井の問いかけにそう答えた

「今度紹介しろよ」

快斗はそう言ったが…

「それはいずれまた…」

と寺井にはぐらかされてしまった

「あ、そうだ…!!
寺井、頼んでた"例の品物"出来てる?
ここに来たのもそれを取りに来たかったからなんだけど…」

「はい…
出来てはおりますが心葉お嬢様、本当にやられるおつもりなのですか?」

「何だよ、"例の品物"って?」

快斗は私が突如として寺井に問いかけた事が気になった様子だった

「それは今からのお・た・の・し・み・に…」

私はそう兄に言うと、優しく微笑んだ
一方の快斗は妹のその言葉に?マークを浮かべていた
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