Children of Chaos Final Fantasy XIII

□第11章-γ 行方不明は呆気なく
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「………お前、やっぱただのガキじゃねえだろ」
「……バレますよね、これじゃあ」
そう返す少女の前にはホットコーヒー。
「店員が確認とったぐれえだしな。で、どういう事情なんだ?」
自分はコーラを飲みつつ、話を促すレイン。
「……私、大人なんです。いえ、大人だったんです。
 ……先週、実家のベッドで目を覚ますまでは……」
「つまり、何だ。朝起きたら子供に戻ってて吃驚仰天、ってとこか」
「……信じてもらえませんよね、こんな話」
「信じねーなんていってねーだろ。ちょっと待ってろ」
出発時に渡されていた端末で、ホープにコールする。
『はい、何でしょう』
「単刀直入に訊くぞ。……混沌の影響で体がガキに戻るなんてこと、ありえんのか?」
『……事例はありませんが、あり得ないとも言えません。何か、子供時代のトラウマなどがあれば』
「ありえんだな。わりいな、手間かけさせて」
『いえいえ。また何かあればどうぞ』
姪に対しても丁寧な口調を崩さないホープに多少の関心を覚えつつ、目の前の少女に向き直る。
「話は聞いてたろ?心当たりは?」
「…………ありますけど、その」
「……アタシじゃ言いにくいってか?」
「……はい」
「じゃあ、誰か話せるような奴は?」
「いますけど、その、……この姿だし、本人に分かってもらえるか……」
「なんだよなあ……ま、行くだけ行ってみっか。それ以外方法なさそうだしな」
「………あの、どうして、……どうして、そんなによくしてくださるんですか?」
「……これ見ろ。おめえだろ?」
事前に渡された顔写真を見せると、案の定息をのむ。
「はい、私です……どうしてそれを?」
「アタシの任務さ。そいつを捜し出せってな。んでもってそんな状況ならほっとくのも目覚めわりいし」
つーわけで、と立ち上がる。
「行くぞ。案内してくれ」
「………はい!」
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