Children of Chaos Final Fantasy XIII

□第11章 事件と異変
2ページ/5ページ

「案の定というか当然というか」
アルナが溜息混じりに呟く。
出発前の一悶着を指している。
「容赦なさ過ぎだろ、兄貴」
レインも呆れ顔だ。
と、いうのも。
置いてけぼりを喰らいかけたネイルが猛反対して、テイルと口論になった。
しかし勝てるはずもなく、最後には実力行使にまで踏み切ったのだが(これは驚くべきことである。何故なら、ネイルは自分を救ってくれた兄とその仲間たちをを深く敬愛しているのだ)、これまたコテンパンにされたのである。
「これくらいでへこたれるような子じゃありませんから」
「スパルタだね、テイル兄」
「結構大人げなく叩き潰したよな」
「くわばら、くわばら」
「てか戦うときのあの子、人変わってなかった?」
「どうも二重人格のようですね。特殊なケースではないでしょう」
そんな話の間に、空港に到着。
そこには、毎度のことながら、駆り出されたサッズがいた。
そういえば。
「ねえ、シロガネ」
「何?」
「シロガネのお父さんって、誰なんだろ?」
「さあ。聞いてみたら『あなたと同じ運命の者よ』って」
「……わからないな」
アルナが珍しく首を傾げ、飛行機に乗り込む。
程なくして、彼らは飛び立った。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ