Children of Chaos Final Fantasy XIII

□第13章-β 始まりの荒野
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「真面目に父さんには感謝だな。叩き込まれた技術がこんなに役立つとは」
ベヒーモスの肉を噛みちぎりつつ独り言を呟くアルナ。
こちらに来てから数日たつが手掛かりは皆無。
そんな状況ながら彼が生きながらえているのは、父が教えてくれた狩人の心得の賜物である。
「このあたり一帯はほぼ探索したんだがなあ…」
どうしたものか、と呟いたその時。
「…あれは、ゲートか?」
北西の方に金の輝き。
「行ってみるか」
そう決めて彼は歩き出した。

ゲートから出てきたのはセラとスノウ。
ノエルと間違われかけて少々手間取ったものの、旅の目的を聞く。
曰く、スノウが旅の最中に突然「セラとともに13のクリスタルを集め、それを以てカイアスを封印せよ」というお告げをもらったらしい。
そしてそのクリスタルの持ち主たちの容姿を聞いたアルナはその場にしゃがみこんだ。
間違いない。ルミナの仕業だ。
「あんのやろ…何やってんだ馬鹿…」
「ええっと、大丈夫?どうかしたの?」
「ああ、ちょっと知り合いの所業に眩暈がしただけだ」
帰ったらみっちり事情聴取だな。そう心に決める。
(知り合いの所業?そういえば、レインとかいう子も何か知ってるような口ぶりだったけど…いったい何者?)
「疑問は全部首謀者に投げてくれ。俺は知らん」
セラの疑念を言い当てつつ拒絶。
そのままこっちだ、ついてきてくれ、と歩き出すアルナ。
「心当たりあんのか?」
「ああ。この先に集落跡がある。その奥だろうな」
「…根拠は?」
「消去法だな。あとは直感だ」
セラの猜疑の目をものともせずに歩みを進めるアルナ。
そんなセラを見たスノウは「どうした?何か機嫌悪いな」ととんちんかんな質問をするのだった。
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