Children of Chaos Final Fantasy XIII

□第12章 決戦と真実
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「静かだね…」
「ああ。何もいないな」
神殿内部を進む7人は、がらんどうなのをいぶかしむ。
「どう見る、テイル」
「情報が足りないですね。エクレールさんはどう思いますか?」
結局「ここだけは譲らんからな」とついてきたエクレールに問う。
「おそらく、奴は勝算があるんだろう。道中に何もなくとも勝てる、というな」
「そのとおりだ」
突然響く声。
同時に。
「ルミナ!」「おい、どうした⁉」
糸が切れたように少女が倒れた。

時は少し遡り、ルミナたちが突入して少し後。
「…直接会うのは初めてですね」
「……」
ノラハウスにカイアスが訪れていた。
「何の用だ」
「もう、行ってしまったのだな」
警戒心をあらわにするノエルを無視しての一言。
カイアスには珍しく、(というかノエルも初めて見た)その表情には焦りが見えた。
「ホープといったか。貴様の娘は…」

「女神エトロの生まれ変わりなのだ」
「何だと…⁉」
ブーニベルゼは言った。
神は死せどもクリスタルは不滅。
そしてルミナに宿ったクリスタルは女神エトロのそれなのだと。
「愉快だな死神!貴様は、貴様の愛する娘の手で死ぬのだ!」
操り人形のように少女の体が宙に浮く。
その顔には一切の表情がなく。
その瞳は何も映さない。
「趣味のわりぃ…」
レインが毒づくが、策はない。
「殺せ」
神の声が響く。
応えるかのように少女の指が母へと向く。
「ルミナ…‼」
非情な光がエクレールを貫く直前。
「守って、アレクサンダー!」
その前に巨人が立ちはだかる。
「…あなたたちでしたか」
「お前ら…なんでここに?」
アルナとテイルが問う。
振り向いたそこには、ルミナが創り出したファルシたちが勢ぞろいしていた。
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